女優、綾瀬はるかに顔立ちが似ていることから、一部で「綾瀬はる子」と呼ばれている弊社の女性記者がきのうの昼、サシの送別会を開いてくれた。場所はイタリアンの名門Aである。こういうのはうれしいねぇ。 弊社の鬼瓦会長が昨秋、古希を迎えた時、一席設けたのだがその時「お前とサシかぁ。小股の切れ上がったようなのはおらんのか」と無理な注文を付けられ、勉強会で席が隣だったはる子さんに「あわれな老人を祝ってやってくれない」と持ちかけたら「いいですよ」と二つ返事で引き受けてくれた。おまけに姉さん格の美人記者を同行してくれた。その時のお礼で新年会の場を設けたら、今回の宴を企画してくれたのである。 Aはこっちでは老舗で、お手頃価格で気の利いた洋食を食べさせてくれる。席に着くなり「俺、ビーフシチューだな!」と宣言したら、女将が「最近、なぜかよく出るんです」と言うから、朝ドラ「ひよっこ」におけるビーフシチューの象徴的な意味を開陳した。 行方不明になった父親を探すため、奥茨城から集団就職して向島のトランジスター製造工場に勤めた谷田部みね子は、父も世話になった赤坂の洋食屋「すずふり亭」を尋ね、給料が出るたびに一品ずつメニューにある品を食べようと決意する。しかし、実家への仕送りもあってひと月に自由になるお金はたったの1000円。一番高いビーフシチューは500円なのだった。いつかはビーフシチューへの挑戦を夢見てみね子が最初に自分の給料で食べたのは60円のビーフコロッケだった。 このシーンはとても印象的で、それで洋食屋に入ると最近注文するのはビーフシチューなのだ。女将は「なるほど〜。見てないものですから知りませんでした」。はる子記者は「私もビーフシチューにします」。こういう反応が取材先から可愛がられる所以なんだろう。Aのビーフシチューは「すずふり亭」と同様、「うんめなぁ」。 はる子記者からは記念に地元陶芸作家の箱入り湯呑みを頂戴した。で、”ほんの気持ち”の自家製小冊子を差し上げたら、今朝、「拝読いたしました」と連絡がきた。これまで20冊近くをバラまいたが、感想を言われたのははる子記者で二人目だ。 × × × × 今週の拙宅の花は白い大輪の「アバランチェ」というバラと濃いピンクのナデシコの新品種「楊貴妃」、それにオレンジのスプレーバラです。 |
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