数年前知り合った姿勢矯正をよくする美女がいる。餃子の都の仕事を終えて西国に戻ったので、挨拶かたがた体を診てもらいに行くと「ちょっと肝臓に来てますね。どんな体になりたいですか?」と言うので、「このひと月送別会続きで飲めない酒を飲んでたからね。そうだな、馬券が当たる体にしてくれる?」 これは自分でも少々、無茶ぶりだなぁと思ったのだが、美女は運を呼ぶには元気が一番と考えたらしく、集中力を高め視野を広く持てるような施術をしてくれた。背中が平行四辺形だったのが、長方形に戻ったみたい。で、「これで競馬に勝ったら、鰻をご馳走してくださいね」と言うので「おー、勝つ勝つ」と長嶋監督みたいに宣言して施術場を後にした。 そして、9日の福島競馬七夕賞に臨んだら、天の川賞こそ外したが、織姫賞(9.3倍)、七夕賞(14.2倍)、彦星賞(33.1倍)をゲット、函館のかもめ島賞の3連単76倍まで取り、久々にプラスとなった。 こうなると公約は果たさねばならない。何せ美女は国立の鰻の名店「O」のうな重の写真をブログにアップして、やったやったとはしゃいでいたのだから。で、おとといご馳走してきました、作家の山口瞳さんが好んで食べたという「O」のうな重。暑さが続いていただけにうまかった。美女は肝吸いは初めてとかで感激していたなぁ。 食べ終わったあたりで雷様がゴロゴロ。モーレツな雨が降ってきた。昼の部の店仕舞いの時間になったが、おやじさんのご厚意で雨が通り過ぎるまで座敷で待たせてもらった。それで、栃木の新聞社の主筆の誕生日は7月末で、それをダシに毎夏、鰻を食べていただの、イラストレーターの女の子の実家が鰻の名店で、送別会で鰻づくしの家庭料理をご馳走になったなどの話を小一時間した。どうして鰻の話って、あんなに盛り上がるのか。ステーキではあんなにならないぞ。 最終回を観逃した「みをつくし料理帳」では、主演の黒木華ちゃんが「う」の付く食べ物をいろいろ作っていた。ことしは25日と8月6日が「土用丑の日」。無職ゼンコーなんだから、ぜいたくは止めてこの日は梅干しでもしゃぶってましょうか。 |
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