昔の大学のセンせは、偉い順に教授、助教授、常勤講師、非常勤講師、あぁ退職したが功績のあった人は名誉教授ってのもあった、と相場は決まっていたが、昨今、いやに目立つのが特任教授だの特命教授の称号だ。知り合いにも何人かいる。 さっきググってみたら、教授はフルで仕事をするが、そうではないものの、看板にしたい人などに与える称号とあり、教授を定年になったが、まだ講義をしてもらいたい場合に特任教授としたりするってなことが書いてあった。報酬はもちろん一般の教授より少ない。 大学のセンせというのは、小中高のセンせと違って国家資格がなくてもなれる。一芸に秀でた人を看板にする場合もある。”霊長類最強女子”と言われた吉田沙保里は母校、至学館大学の副学長の肩書を持っているのだ。 昨夜、ライブを聴いたピアニカ前田の新グループは「ストンピ&スイングラボ」という名称。「ラボ」(研究所)だけに、生け花の假屋崎省吾を思わせる前ちゃんは自らを所長と名乗り、ギターのおじさんを主任研究員、ベースのアンちゃんを研究員、本職トランペットでピアニカも弾いたアンちゃんを客員研究員、ボーカルとウクレレを弾くお姉さんは、研究対象というふうに紹介していた。 この客員研究員ってのも便利な言葉で、特任研究員より組織本体との距離があるというニュアンスか。いま、小銭稼ぎに行っている会社にも研究所というのがあり、所長さんがいて、副所長がいて、主席研究員がいて、主任研究員がゴロゴロいて、研究員というのはいない。外に出たときヒラの研究員ではかっこが付かないということか。こうなると、主任研究員のありがたみが失せるというものだが……。 主席研究員と主任研究員の間に上席研究員を置くところもあるらしい。前ちゃんは妙に研究所にこだわっているみたいだから、主席(首席)研究員とか上席研究員というのもあると教えてあげなくっちゃ。アルバイト先で「業務アシスタント」という肩書をいただいているもんが書きました。 |
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