「ピラニアンズ」の印象が強いピアニカ前田の新しい試み「ストンピ&スイングラボ」のライブを国立で聞いてきた。アンコール曲、「夢なら覚めないで」で女性ボーカル、ストンピちゃんが歌ったメロディーが、30年も前に映画で聴いた「バグダッドカフェ」のメロディーと重なりよかった。そのメロディーを口ずさみながら満月を仰いで帰ってきた。ということで8月に読んだ本。 佐々木穣著「真夏の雷管」。穣さん得意の北海道警モノ。はみ出し刑事が鋭い勘で犯行を食い止めるが、恋人役が女性刑事という設定が気に食わない。原田マハ著「あなたは、誰かの大切な人」。6つの短編からなる。マハさんは後述するが長編の方がいい。 竹内政明著「読売新聞編集手帳第9集」「第8集」「第7集」「第32集」。通勤の帰りに読む竹内氏のコラムはまことに冴えている。「第32集」がこの1月から6月までの分。「第7集」は2004年下期の分。この間、まったく筆が緩んでいないと思う。これは奇跡と言ってよいと思うね。 安野光雅著「本が好き」。挿絵にある安野さんの絵が可愛い。俺は安野さんのヨーロッパの赤い屋根のおうちの絵が好きなんである。小川糸著「ツバキ文具店」。代書屋の物語、「ツバキ文具店」は夏前にNHKが多部未華子主演で7,8回のドラマにした。その時から気になっていて原作を読んだ。依頼主に成り変わって手紙を書く商売をしている女性の話だが、原作には肉筆で書いた手紙の文面が載っている。これにはちょっと驚いた。 原田マハ著「いちまいの絵」。美術館のキュレーターをしていたマハさんが、世界で観ておくべき絵画、26点を解説する。もちろんマハさんの出世作「楽園のカンヴァス」で取り上げたアンリ・ルソーの「夢」、ピカソの「ゲルニカ」も紹介。26枚目の絵として取り上げられているのが東山魁夷の「道」である。ただ一筋の道を歩み続ける。それは作家、原田マハの深い思いでもあると読んだ。 中北浩爾著「自民党−一強の実像」。最近政治に興味を失っているので読んでみた。民進党がどうにもだらしないのだが、自民党も若年層からの支持を失いつつある(新聞も同様だが)ことが、データで裏付けられた。原田マハ著「本日は、お日柄もよく」。スピーチライターが主役のお話。テンポがよく笑わせもするし、文章に泣かせられる。「楽園のカンヴァス」の前にこんな上手な小説を書いていたんだと思ったら、マハさんの全作品を読むことに決めた。実は昨日、第1作の「カフーを待ちわびて」を読了。これまた大したものでした。 × × × × × 今週の拙宅の花はピンクのガーベラ、紫色のリンドウを中心としたキッチンブーケです。 |
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