11連休最終日のきのうは珍しく机に向かった。あす行う読書感想文講座で話す内容をB6の京大式カードに書き留めたのである。1時間半の授業で、カード14枚。経験からいって、まぁこんなもんだろう。 某団体から頼まれてやっている大学生を対象にした読書感想文添削のアルバイトはことし9年目になる。最初は10年度の新入生から。この学年が卒業した後、14年度の新入生を受け持った。最初は20人近くいたこの学年も一人減り二人減り、昨年度はわずか3人だった。このうちの2人が3年生の時、海外留学したため、ことしは5年生2人の面倒をみればよいと思っていた。 ところが、先月になって新1年生23人の感想文指導も頼まれた。しかるべきバイト料も入るので、年金生活者にはありがたい話だ。毎月1冊課題図書を示し、もう1冊学生自身が選んだ自由図書の感想文を書いてくるのを添削する。その他、年に2回、読書についての講義を行う。それがあしたの夜セットされている。1年生23人と5年生2人が出席の予定。 読書について語れることなど限られている。2人の5年生にとってはもう何度も聞かされた話を、1年生相手にしゃべる訳だ。講義メモ作りは過去3年分の京大式カードを引っ張り出し、その力点を置いた部分を抜き書きして全体がつながるようにした。眼目は人は何故、本を読まねばならないかということ。 物事を知るには、それを一番知っている人に聞くのが一番だが、そんな人が都合よく身近にいるはずもない。だから、それについて書かれた本を読まざるをえない。また、人生、知らないことが多く、小説を読むことで、恋愛、生きる苦難を代理体験でき、作中人物になったつもりで喜び、悲しみを体感することができる。その本から受けた感動を友達に伝えるつもりで、文章にしてもらいたい、ってな感じ。 俺は読書感想文を書かせることが、本嫌いを生む元になっていると考えている阿呆なので、面白い本を課題図書に選ぶつもり。最近の若い人はあまり本に親しんでいないというので、彼らと世代が近い次女(本の編集者をしている)の意見もかなり取り入れて、課題図書のリストを作った。 でも、年に2回しか会わない学生だから、なかなか彼らの心の奥底に迫れないのが辛いところだ。こういう奴かと分かれば、その子にふさわしい本を示すこともできるんだけどな。 |
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