芝刈りをする場合は必ず握ることにしている。賞金がかかっているプロゴルファーとは水準の違うプレーではあるが、緊張感を持ってラウンドするためだ。”握り”はグリーン上で1パットで決めたかどうかを争う「オリンピック」(金銀銅鉄ダイヤモンド、一気通貫・カンあり)と「ニアピン・バーディー・砂イチ」を称える3ポイント、それに各ホールごとに勝ち負けを争う”ヨコ”(勝ったホールで1億円)がある。 先週末準優勝した5組のバスパックゴルフツアーでは、永久スクラッチで”ヨコ”を握っている元運動部長のNくん、60の手習いだがもうずっと腕を上げた悦ちゃんのほか、前後半4つ4つ(ハンデの高い計8ホールで1打をもらう)の握りの広告のエースてっちゃん、昨秋からショート除きのエブリワンを差し上げている元社長のKさんが参加していた。 てっちゃんとはチャラ、悦ちゃんには1億円取られ、Nくんからは7億円いただいた。Kさんにはまた6億円取られた。ミドルホールとロングホールで2打差を付けなければ勝てないエブリワン。Kさんとは、この5年ほどスクラッチで握り、ずっと勝っていたため、昨夏真のチャンピオン大会で優勝したのをきっかけに、身の程知らずの約束をしてしまい、この1年ずっと負け続けていた。 で、帰りのバスの中でKさんに「エブリワンではとても勝てません。毎回勝つことが分かっていたらKさんもつまらないでしょうから、ハンデ差を基に前後半3つ3つとしたいのですが」と持ちかけ、了承を取り付けた。すでに後期高齢者入りしているKさんだが、数年前よりドライバーの飛距離は伸び、ステディーなプレーに磨きがかかって、下手をするとイーブンでも負けることがある。 バンカーで大叩きすることがあるから、この前もグロスでは11打差をつけたが、それがなければどっこいのスコアなのだ。Kさんの持ちハンデは17。俺は準優勝したため14から11になり、その差は6。前後半3つ3つずつのホールでハンデを差し上げたという訳だ。「ぼくから言うのもなんだと思っていました」と言うKさん。3つ3つのハンデは来週末の青史くん追悼の悦夫会ゴルフから適用されるのである。 |
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