数ある駅弁の中で横浜・崎陽軒の「シウマイ弁当」が一番好きということは何度かつぶやいた。冷めてもおいしいホタテを使ったシューマイ5個(醤油、辛子付き)に甘いタケノコ煮、ブリの照り焼き、鶏の唐揚げ、かまぼこ、卵焼き、あんずに昆布の佃煮と過不足ない取り合わせで、現在830両。俺は紅ショウガだけは食わないが……。 サラダ記念日の先週金曜日、バイトを終えていつもの新宿の珈琲店で一休みしながら、さて、夕メシは何にしようか(国分寺界隈で食う)と考えていると、モーレツにこのシウマイ弁当が食いたくなった。矢も楯もたまらないという感じ。崎陽軒の出店があるのは中央線沿線では吉祥寺アトレである。 で、新宿から中央線ではなく総武線の各駅停車に乗り、吉祥寺で降り駅ビル1階の売り場に行くと、7時半というのに「完売御礼」の札。えーっ!頭の中はもうシウマイ弁当以外の選択は考えられないほどになっていた。 絶対に食ってやる。次に向かったのは立川駅である。この駅構内に崎陽軒の売り場があるのである。ようやくたどり着くと830両のシウマイ弁当は売り切れていたが、たった一つ「味くらべシウマイ御弁当」というのが残っていた。1250両。ちと高いが「これ、頂戴」。 通常のシウマイ弁当は長方形の容器に入っているが、これは正方形。自宅に持ち帰って開けると、タケノコ煮や鶏唐などのおかずは、通常と全く同じだが、ご飯は白米ではなく赤飯で、シウマイがエビシウマイ、カニシウマイ、シウマイまんじゅうの豪華版で、計5個入っていた。 レンジで40秒温め、即席のアサリの味噌汁、冷蔵庫に残っていた高級佃煮(マグロの角煮)を付けて、いただきます。あっと言う間にご馳走様だった。420両の差はよく分からなかったものの、極めて満足な夕メシだった。 |
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