俺が49年前入学した大学は文系の4学部を持つ大学で、1、2年の時は学部に関係なく第2外国語の専攻によってクラス分けが行われた。約820人が1クラス約45人ずつ、全部で18クラスあった。その内訳はドイツ語が9クラス、フランス語が7クラス、ロシア語が1.5クラス、中国語が0.5クラスである。 卒業20周年の時から、5年おきに同期会を開いており、この秋も文化の日に卒業45周年の会が開かれる予定だが、俺の造語で「独多仏少」という傾向が顕著に表れている。 俺は巻き舌音という「ル」という発音にあこがれ、巻き舌音でシャンソンを歌ってやろうと思い、フラ語を取った。しかし、なだいなだ氏の奥さん、マダム・ラガッシュの授業にとてもついて行けず、フラ語で試験範囲をまくし立てられた際、周囲の人間の誰もそれを理解できず、フラ語は「可」の低空飛行だった。1年の時は大学管理法反対、2年の時は70年安保で全学ストが続き、まともに授業がなかったからなぁ。 で、「独多仏少」だが、同期会の出席者にドイツ語を履修した人間の比率が高く、フラ語はそういう集まりにほとんど無関心で出席者が少ないという現象である。前回40周年の時は258人が出席を表明(大雪に見舞われ実際に来たのは190人、死亡は42人)し、ドイツ語の3、6、8クラスは20人以上が出席。その他の組も10人以上が参加を表明した。それに対し、フラ語のクラスは多くても14人で、俺のいた17クラスはドベの5人、隣の16クラスの7人に負けた。 俺はなぜだかクラス幹事をやらされているのだが、ドイツ語履修組は体制派が多く、それに対しフラ語は反体制意識が強いため、同窓会などの集まりには顔を出さないと理解している。 いま文化の日の同期会に向け出欠確認をしているのだが、手紙・メールによる返事をよこした人間は45人中8人のみで、出席を明言したのは俺も含めて3人しかいない。手紙・メールは届いているのだから、返事くらいしてもいいのにと思うのだが、顔も覚えていないのがほとんどだからなぁ。来週末、準備のための同期会幹事会が開かれるが、その場でまた「独多仏少」論を述べねばならない。 |
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