今年もあと45日かと思っていたら、あと25日になってしまった。年賀状の宛名書き、読書感想文の添削、新年用の手帳の整備などなど、やらねばならないことがたくさんあるなぁ、ということで11月に読んだ本。 東海林さだお著「ひとりメシの極意」。毎日新聞に連載されていた東海林の「アサッテくん」の漫画が好きだったのだが、いまのいしかわじゅんの「桜田です」は見る気がしない。東海林が週刊朝日に連載している食べ物のコラムをまとめた本だが、軽妙そのものだ。佐々淳行著「私を通りすぎた政治家たち」。警察官僚から内閣で危機管理の要職にあった佐々のずいぶん前の著作。後藤田正晴の子分だから、後藤田には甘い。亡くなった加藤紘一の点が低かった。 松本修著「全国マン・チン分布考」。かつてNHKの福島放送局には新人に福島駅前の中合デパートに「べっちょ」の缶詰を買いに行かせる風習があった。大きな声で「べっちょの缶詰下さい」と言うと、女店員が顔を真っ赤にして押し黙るといういたずら。そう福島では女性の大事なところを「べっちょ」というのであった。あそこをなんと言うのかは、全国まちまちである。「探偵ナイト・スクープ」のプロデューサーの松本氏が全国の市町村にアンケートしその分布をまとめた労作。京都を中心に言葉が東西に広がっていったことがうかがえる。 三浦しをん著「ののはな通信」。全部お手紙の文面でできている小説。すごく面白かった。稲垣えみ子著「もうレシピ本はいらない」。アフロヘアの元朝日新聞記者による簡素な生活の極め付け料理本。葉室麟著「曙光を旅する」。昨年亡くなった作家、葉室さんが司馬遼太郎の「街道を旅する」みたいなのをやってみたかったと、九州各地を歩く。もう病気が進んでいたみたいなのだ。 松本修著「全国アホ・バカ分布考」。マンチンに先立つこと30年、アホとバカの境界線を全国アンケートでまとめた。佐藤優著「官僚の掟」。ギョロ目の佐藤が作家になってよかったと思わせる本。葉室麟著「蝶のゆくえ」。明治初期、女学校に学んだ女性群像。おそらく葉室さんの最後の本か。中村屋を起こした相馬黒光が出てくる。 |
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