大統領が、負けているからと言って自国の選挙開票状況に難癖をつけるなんて、信じられない。選挙は民主主義の根幹なのに、ひでぇもんだ、ということで先月読んだ本。 立花隆著「思考の技術」。知の巨人、立花の処女作の復刻新書。50年前からエコロジー的発想の大切さを主張していたところがすごい。梨木香歩著「炉辺の風おと」。毎日新聞日曜版に連載していたものをまとめた。連載中全く読まなかったのだが、装丁が素晴らしい本で、知人の美人ライターが激賞しているので手にした。なかなか書けない文体が魅力。 湯澤規子著「ウンコはどこから来て、どこに行くのか」。副題に「人糞地理学ことはじめ」とあるちくま新書。人が生きていくのに避けられない排泄の問題をこれほど正面からとらえた類書を知らない。とても面白く今年の本のベストテン入り確実。磯崎健一郎著「日本蒙昧前史」。雀友の書き手Fくんが激賞していたので、手にしたが、う〜ん。ただ装丁は素晴らしい。 磯田道史著「感染症の日本史」。コロナだけではない。日本は海外から持ち込まれたウイルスなどに苦しんできた歴史があるのだ。梨木香歩著「村田エフェンディ滞土録」。美人ライターに薦められた梨木さんの本。トルコに滞在した日本人研究者が主人公なのだが、どういう思いでこの小説を書いたのかがよくわからない本。端正な文章ではあるが。 池永陽著「下町やぶさか診療所 いのちの約束」。3年前の第一作がその年のベストテン入り。このシリーズ2作目だが、1作目ほど引き込まれなかった。宮木あや子著「CAボーイ」。「校閲ガール」に続いて、次女が編集を担当した。宮木さんの取材は行き届いている。コロナで最終章を書き足したとか。桜木紫乃著「ホテルローヤル」。珍しく再読した。忘れているものだ。柚月裕子著「盤上の向日葵」。なんで単行本の時に読まなかったんだろう。グイグイ引き込まれる将棋ミステリー。 |
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