ウチのマンション管理組合は月1回、A44ページ(6ページのこともある)の広報を発行し、組合の行事とかゴミ出しの注意などを載せている。理事長を退任すると、退任あいさつを載せるのが慣例となっており、5月29日の総会で後任に引き継いだ俺も、あいさつ文の提出を新執行部から求められた。 こんな公的な文章を書くことはもうないと思われるので、バタバタと書いた退任あいさつを、ここに記念に載せておきたい。 [始まりは3票の不信任票でした。私は昨年7月末の総会での理事選出個別信任投票で、思ってもみなかった不信任票をいただきました。理事会の運営に当たり、このような選出方法は二度と行ってはならないと肝に銘ずるとともに、この3票がゼロとなるよう、誠心誠意、理事長職に当たってきたつもりです。幸い、他の役員のご尽力もあり、今年はそのような事態は避けることができました。 長期修繕計画の内容もよく知らないまま対応したものですから、かなり抜け落ちた面もあり、高層棟の屋根の防水工事など組合員の皆さまにご心配を掛けた点が多々あったことをお詫び申し上げます。 築39年目を迎えた当住宅は、住民の高齢化、建物の老朽化が目立ってきております。有能で誠実なM新理事長以下、新役員の方々のご健闘を祈るとともに、私も一組合員として、これらの問題への対応に微力を尽くしたいと思います。10カ月間、いろいろと支えていただきまして本当にありがとうございました。] 実は第3パラグラフの初稿は「有能なM理事長以下……」となっていた。「有能」だけではちょっとトンガリ過ぎるかと思い直し「有能で誠実な……」と直した。人格を表す形容詞はなかなか難しい。 この広報6月号は6日の日曜日に各戸配布されたのだが、その日の夕方道でバッタリ会ったM新理事長から「過分なお言葉をいただきまして」と言われた。これ、「有能」より「誠実」が効いたんだと思っている。 この6月号には「これまでは月初の1日に配布だったが、役員のほとんどがフルタイムで働いているため、今後は第1日曜日としたい。綴じるための2穴パンチも省きます」と断り書きがあった。新しい酒は新しい革袋に、だよね。
|
|