隠居志願のつぶやき2017

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...... 2022年01月26日 の日記 ......
■ 香典廃止   [ NO. 2022012601-1 ]
 「村八分」という言葉がある。残りの二分は火事と葬式と教わったことがある。葬式は人生で一度しかない。それで世話になった人とのお別れには極力行くようにしてきた。30年前に父が71歳で死んだ時は、当時責任者だった「ホームエコノミー」というページに「葬式の経済学」という150行の原稿を書き、「何事も即決で『中、中、中』と叫んでいた」と書いて、かつての上司の社会部長から「なかなか面白かった」とお褒めの言葉をいただいたこともあったなぁ。
 昨今は、コロナでおおっぴらに葬式もできず、知らないうちに葬儀が終わっていたということも多い。寒空の下での葬式は、ふだんぬくぬくとした生活に慣れている年寄りには自由が利かないから、葬式に出て風邪をひき体調を崩すというケースも多い。コロナ禍での家族葬の増加は、年長組にはかえって助かることも多いのではないか。
 今、俺の住むマンションの管理組合では組合規約の改定作業が進んでおり、先日の土曜日の会議では、組合員もしくはその配偶者が亡くなった場合、組合から1万円の香典を出すという条項が不要という結論が出た。
 1年前の俺が理事長だった時は300世帯あるなかで、6軒に香典を持参した記憶がある。マンション管理組合は一種の町内会のようなもので、お弔いがある場合、弔意を示して1万円の香典を出すのは、日本的美風と俺は考えているのだが、亡くなったことを知られたくない人もいるだとか、居住していない人もいるだとか、管理組合の仕事ではないと主張するクールな規約改定委員も多いのには、少々驚いた。
 結局、採決を取ることになり、メンバーの大半が不要の意思表示をした。。さほど潤沢ではない組合会計だが、香典に1万円くらい出しても問題はないのになぁ。これまでの物故者に香典を出していたこととの整合性が取れるかなどの論議も少々欠けていた気がする。
 まぁ十数年住んでいても、隣は何をする人ぞのマンションだから、共同体としてのあるべき姿なぞを持ち出しても、時代錯誤なのかもしれないが、規約改定小委員会を理事長時代の一昨年秋にスタートさせた俺には、ちと寂しい結論であった。

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