はや6月。ことしも半分近く過ぎた。信じられないということで5月に読んだ本。 佐藤千矢子著「オッサンの壁」。ときおりワイドショーに出てくる毎日新聞論説委員で、同社で初の女性政治部長を務めた。男社会できつい仕事を続けてきた。俺には四半世紀前、職場で「あたしナンパされちゃった」と話した彼女のことが思い出される。篠田節子著「失われた岬」。次女が編集に携わった小説。ぐいぐい読ませたがちょっと設定に無理がある感じ。 伊藤俊一著「荘園」。なんでこんな難しい新書を読む気になったのか?上皇が住むところを仙洞御所というが、これは鎌倉時代からの伝統ということが分った。山口謠司著「てんまる――日本語に革命をもたらした句読点」。句読点が導入されたのは明治になってからとか。「、」とか「。」についてここまで突き詰めて考えたことはなかった。 笠原一郎著「ディズニーキャストざわざわ日記」。ディズニーリゾートに関しては25周年の時にリピーターの多い理由について原稿を書いたことがあり、その時お掃除をしているキャストをカストーディアルと称することを知った。笠原氏は大手ビール会社の支店長まで務めた人で、カストーディアルを8年経験した。文章が上手。TDLは企業だからいいことばかりではない。 小泉悠著「現代ロシアの軍事戦略」5月25日にもつぶやいたが、よくできた新書。鮫島浩著「朝日新聞政治部」。知人も出て来る本で、読みふけった。今月読んだ中では一番か。内幕モノは面白いのだ。永濱利廣著「日本病」。わが国がへたっていることに認識のない人が多い印象。土井善晴著「一汁一菜でよいと至るまで」。ソフトな口調の土井さんの若き日の料理修行を語る。一汁一菜は分かりやすいけど、それでは物足りないと思うな。 |
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