ケミストリーが合う、ってなことをいう。あのキチガイトランプと凶弾に倒れたシンゾーくんはケミストリーが合ったらしい。他のヨーロッパの指導者はトランプと腹を割って話せなかったので、シンゾーくんに大統領の思惑をよく尋ねたのだとか。シンゾーくんもかなり変わっているので似たもの同士で空気が合ったのかもしれないね。人間社会を渡っていくうえで、相性がいいというのは大事なことだ。 素浪人として唯一世の中とつながっているのが、某団体に頼まれてもう十年ちょっとやっている読書感想文の添削のアルバイトである。大学生(ことしは1年生)に毎月1冊課題図書を示し、ひと月後に送られてくる感想文をチェックする。学生が本ギライになっては意味がないので、この課題図書の選定には割とリキを入れている。送り返す感想文に付けるコメントも、まだ1回しか会っていないが、相手の顔を思い浮かべて書くのである。 この感想文の窓口になっているおじさんから、きのうメールが来て「東京で単身生活することができなくなり、郷里の熊本に帰ることになりました。短い間でしたがお世話になりました」とあった。う〜ん、残念。十年余の間に窓口は毎年のように変わってきたが、この熊本のおじさんと一番、相性がよかったからだ。 この熊本氏、課題図書を提示すると「私も読んでみましたが、実にウチの学生にふさわしい内容」とか「この本を原作にした映画はみましたが、本は読んでいませんでした。映画は実によかったので、私も読みます」などのコメントを必ず寄せてくれた。かつての窓口は反応なしということも多く、熊本氏がこの感想文事業への思い入れが非常に感じられ、こっちのヤル気も沸いたのである。 後釜のおじさんはどうなるか?年賀状もそうだけど、単なる連絡文ではなく、一言添えるってのは大事なんだよな。 |
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