世界の人口は今年11月中旬に80億人を突破し、来年にはインドの人口が中国を抜いて世界最多の14億2000万人になるのだとか。11日の世界人口デーに合わせて国連が発表したもので、インドは2050年の時点で16億6800万人まで増加し、かつての「一人っ子政策」の影響で人口減少に転ずる中国の13億1700万人を大きく引き離すのだとか。 国連の発表によれば、世界の人口は2050年に97億人、80年代に104億人でピークに達し、2100年までその水準が続く一方、日本や欧米などでは出生率の低下が続く。人口推計の記事を見るたびに、現役時代もっと日本の人口減について警鐘を鳴らす記事を書いておくのだったという悔恨を覚える。 「少子化」という言葉を政府が初めて使ったのは確か1992年の国民生活白書だ。俺はこの白書をまとめた今は内閣府に吸収された経済企画庁担当で、「少子化」なんてなじみのない言葉に「笑止千万」と感じていた。当時は1.57ショックの直後で、人口を維持するには1組の夫婦から2.08人の子どもが産まれないとダメということで、厚生省はエンゼルプランなどのいろいろな政策を打ち出したが、戦前の「産めよ増やせよ」の反省もあって、強力な人口増の政策は取られなかったといっていい。 経済の基本は人間の頭数だと思う。まもなく後期高齢者になる1952年生まれが250万人もいたのに、2021年生まれは80万人台。ランドセルは3分の1しか売れないのだ。2005年から在籍した政策情報誌でも、国立社会保障・人口問題研究所が05年の国勢調査を基に、07年に公表した将来人口推計を大きく取り上げ、2055年には日本の人口は9000万人を割り、2105年には4400万人になるなどの記事を載せたが、あまり注目されなかった。 今はどの政党も我が国の人口減少は大問題との認識を示している。とはいえ、子どもを産む世代が急激に減っており、わが国の人口問題はもはや手遅れという感じがしてならないなぁ。 × × × × 今週の拙宅の花は「オールフォーラブ」という濃いピンクの大輪のバラと「タマンゴ」という深紅のスプレーバラ、それにピンクのリモニュームです。 |
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