ついにと言うか、遅ればせながらと言うか、NHKの朝ドラ「ちむどんどん」を見るのを止めた。主演の黒島結菜は「スカーレット」に出ていた時から注目していて、「好きな女優が出る映画が名画」の格言はあるのだが、さすがに不自然過ぎるストーリーについていけなくなった。特に中原中也の詩の乱発あたりから、耐えられなくなった。 思うに沖縄復帰50年に合わせた朝ドラという設定に無理があったのではないか。ヤンバルの4人きょうだいの物語という風にストーリーを膨らませ過ぎた。黒島演じる次女の料理人暢子の成長にもっと絞ればよかったのに。ハチャメチャなニーニー(竜星涼)、優等生の教員ネーネー(川口春奈)、熱を出してばかりいる妹(上白石萌歌)のことまで詰め込もうとしたため、訳が分からなくなった。 夏の甲子園中継があったため、「あさイチ」での絶妙な”朝ドラ受け”が視聴できなくなったのも、ここへきて共感が深まらなかった要因の一つかも。3月までの「カムカムエヴリバディ」の時は鈴木奈穂子アナがよく涙を浮かべていたシーンがあり、みんなで朝ドラを応援していたよな。 その一方で、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は大泉洋が演じた頼朝が死んでからも相変わらず面白い。手間暇を掛けている様子がうかがえ重厚な映像が楽しめる。土曜日のスタジオパークに政子役の小池栄子が出ていたが、まだまだ楽しめそう。 この夏はBSで放送したドラマ「善人長屋」(全8回)、「拾われた男」(全10回)も面白く見た。西條奈加が原作の「善人長屋」は金曜が最終回だったのだが、長屋の差配役の吉田鋼太郎のセリフ回しにしびれたね。俳優、松尾諭の自伝的物語「拾われた男も、仲野太賀、伊藤沙莉夫婦の芸達者ぶりに毎回見入ってしまった。 先週からスタートした夜ドラ「あなたのブツが、ここに」(月〜木、10時45分から15分)もなかなか面白い。元キャバ嬢のシングルマザーが宅配便のドライバーになるという設定にもリアリティーがあり、これ、ちょっとお勧めです。 |
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