隠居志願のつぶやき2017

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...... 2023年02月14日 の日記 ......
■ ドラマ・ガラパゴス   [ NO. 2023021401-1 ]
 昨夜は実に重厚で面白いテレビを見た。NHKBSでやっていた相場英雄原作の90分の刑事ドラマ「ガラパゴス」後編である。先週の月曜日に何気なく前編を見て釘付けとなり、どう展開するのか楽しみだった。主演は織田裕二。いつもは「ヒューマニエンス」の司会で見ているさもないおじさんと思っていたが、ボソッとつぶやくセリフに重みのあるなかなかの演技だった。
 前編の出だしは、警視庁鑑識課のなじみの女性刑事、木幡(桜庭ななみ)から、5年前自殺と認定された身元不明の若い男の素性を割ってと依頼された捜査一課継続捜査班の田川警部補(織田裕二)が、丹念な聞き込みを続け、沖縄は宮古島出身で派遣労働者として働いていた仲野定文(満島真之介)であることが判る。田川は宮古島の祖父のところまで遺骨を届けに行く。このシーンが美しい。
 学業優秀でサンシンが上手な仲野の人となりをしっかり、胸に刻んだ田川。そして、練炭自殺と認定された仲野が、所轄署が別の大事件で大わらわだった夜に青酸カリを飲まされて殺された巧妙な殺人事件だったことを突き止める。
 一方、悪徳刑事(伊藤英明)は、欠陥車が起こした死亡事故が表ざたにならないよう、高校の先輩である派遣会社社長(高嶋政宏)と自動車会社社長(鶴見辰吾)に確約する。この2つの話がどう交わっていくのかが、後編のキモなのだった。
 鍵は仲野が死ぬ間際に残した紙片に書かれた6ケタの数字。田川と木幡は仲野が派遣労働者として働いていた三重県亀山市、岐阜県美濃加茂市の工場を尋ね歩き、一緒に働いていた男女から重要な証言を引き出していく。そして、埼玉の自動車工場で強度が低い部品を使ったまま市場に出た乗用車を仲野がインターネット上に内部告発し、死亡事故を起こした車の製造番号がこの6ケタの数字であったことを突き止めた。
 その内部告発した仲野を、派遣社員から正社員にするというエサで釣り、悪徳刑事の差し金で殺人を犯させたのだった。どうです。面白そうでしょう。終盤、ドンデン返しもあるのだが、それは見てのお楽しみ。地上波で絶対再放送があると思うな。NHKは昨年の「拾われた男」のように、まずBSで問題作を放送しておいて、次に地上波に持ってくるというこすいマネをするのだ。

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