隠居志願のつぶやき2017

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...... 2023年02月21日 の日記 ......
■ 鬼平犯科帳   [ NO. 2023022101-1 ]
 月曜夜のお楽しみは、BSフジで毎週午後6時35分から放送している鬼平犯科帳だ。俺はこの鬼平の主演、中村吉右衛門が大好きで、立ち居振る舞いといい、時に見せるいたずらっぽい表情といい、まさにはまり役と思う。今民放は金がないからこんな凝った時代劇は作れないだろう。エンディングテーマの「インスピレーション」もぴったしで、かつてこの曲が入っているジプシーキングスのCDを懸命に探し、今も時折掛けるくらいなのだ。ことしの大河「どうする家康」の主演、松潤にはこの吉右衛門の貫禄は無理だなぁ。
 池波正太郎原作の鬼平のテレビ化は実は今のテレ朝が最初で、1969年から72年まで吉右衛門の実父八代松本幸四郎が主演した。75年には丹波哲郎が、80〜82年には萬屋錦之介が演じた。そして、吉右衛門の鬼平はフジテレビで89年から2016年まで17年間続いた。ナレーションはNHKで「文吾捕物絵図」を担当したこともある中西龍。中西の声もメリハリが効いてよいのだ。
 江戸の街を荒らし回る盗賊を取り締まるのが火付盗賊改方の長官、長谷川平蔵で、かつては本所の銕として、放蕩無頼の暮らしを送った男。人生の酸いも甘いも知った男が手下の同心や密偵をフルに動かし、盗賊を捕らえるというお話だ。盗賊にも人を殺めず金だけをいただくという奴もいれば、人殺しもいとわぬ急ぎ働きの凶賊もいる。池波はいろいろなタイプの盗人の親分を創作しており、それを名優が演じるものだから、見応えがあるのだ。
 先週は一本眉の清洲の甚五郎を「七人の刑事」で長さんを演じた芦田伸介が渋い演技を見せ、浪人姿の平蔵と朝まで酒を酌み交わした。先々週は米倉斉加年が訳アリの飲み屋の親父を演じていた。きのうは平蔵の協力者の婆さん役を北林谷栄が好演していた。
 平蔵の妻役は多岐川裕美。この女優さん、おっとりしてきれいだったのだ。俺の贔屓はかつて盗賊の一味で今は密偵をやっている梶芽衣子演じるおまさ。平蔵の昔の遊び仲間、相模の彦十をやる江戸家猫八もぴたりのいい味を出している。
 平蔵からよくいじられる若手同心、木村忠吾を演じるのは尾美としのりだし、この前出てきた小柳同心が誰かに似ていると思ったらあの香川照之の若き日の姿だった。この吉右衛門主演の鬼平は100話以上あるから、当分楽しめそう。月曜夜は予定を入れないようにしないとな。

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