日曜日は中高の仲間「小金井会」の5人による久々のリアル会合だった。目的地は幹事の元鉄屋Hくんの自宅近い小金井公園内の江戸東京たてもの園である。小金井公園は桜の名所だが、ソメイヨシノの満開はとうに過ぎているので、花見は各自で済ませてとの指令が出ていた。 午前11時中央線武蔵小金井駅改札口で集合。30分前に着いて駅ナカのスタバでお茶していると、どこかで見たおじさんが珈琲の列に並んでいる。蒲田から参加の元銀行マンTくん。「小金井ってけっこう遠いね」とのことである。彼だけ小金井にあった中学同窓ではなく、十数年前亡くなったOくんと予備校が一緒で「面白い奴だから」と小金井会に加わることになった。 定刻になって改札口に行くと横須賀から来た元ゼネコンのKKくんが「1時間前に着いてその辺を散歩していた」。定刻にHくん登場。と、横浜から参加の元電機屋MKくんが脇を通り過ぎる。腰を悪くしている彼は歩くのが極端に遅いため、駅南口徒歩5分のごはん屋さんに先に向かうようだ。 ごはん屋さんの話題の中心は、俺が引っ掛かったパソコンによる6万円の詐欺。他人の不幸は自分の蜜だから、大いにウケた。でもみんな詐欺被害の一歩手前の経験があるようだった。メシのあとは駅北口から西武バスで10分の小金井公園へ。 入ってすぐの「桜の園」ではソメイヨシノは終わっていたが、楊貴妃とかサトザクラ、ヤマザクラがたわわに咲き誇っている。さて、目標の江戸東京たてもの園に入ろうとしたら、入り口前でHくんの夫人が待っていた。お目にかかるのは横浜での家族会以来、35年ぶりか。「遠いところまでようこそ」とおいしいフィナンシェの詰め合わせをいただいた。数年前KKくんの地元、横須賀に集まった時、彼の家に押しかけたらふくご馳走になった。それをHくんから聞いていたのだろう。自宅はともかく、顔を出さねばまずいと動かれたみたい。 たてもの園では2・26事件で暗殺された高橋是清邸とか建築家の前川國男邸などに上がり込んで、そのたたずまいを体感した。3階建ての豪華な三井財閥の当主、三井八郎右衛門邸も。園内東側には東京下町の商店も移築されておりなかなかの風情。奥の子宝湯には長女がまだ幼稚園の頃、訪れた記憶がある。その当時は建物は3棟ほどしかなかったが、今は全部で30棟はあるのだ。 武蔵野の雑木林の中にこれらの建物は点在しているのだが、ちょうど新緑の季節で、柳の薄黄緑、ケヤキの黄緑が実に美しく、目の保養になった。古稀を過ぎたあたりから、桜もいいが新緑の方がもっと好きになったのはなぜだろう。Content-Disposition: form-data; name="image"
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