将棋界はハタチの藤井聡太竜王(九段)が、渡辺明名人の挑戦し今月6日、81期の名人戦の第1局に勝ち、七冠が誕生するか大いに盛り上がっている。将棋のタイトル戦は8つあり、藤井くんは17歳11カ月で棋聖となり、18歳で王位、19才で叡王と勝者への賞金が4320万円と一番高く最高位とされる竜王になり、昨年王将になって五冠。ことし渡辺名人に勝って棋王の六冠となった。 残るは現在対局が行われている名人戦(7番勝負)と9月の王座戦(5番勝負)。14歳でプロになって29連勝というとんでもない記録を作った聡太くんが、史上最年少の名人になるか、将棋ファンでなくても関心があるだろう。 将棋と同じように、囲碁の世界にも7大タイトルというのがある。序列は優勝賞金が高い順に棋聖(読売新聞社主催、4500万円)、名人(朝日新聞社主催、3000万円)、本因坊(毎日新聞社主催、2800万円)、王座(日本経済新聞社主催、1400万円)、天元(北海道新聞社、中日新聞社など三社連合主催、1200万円)、碁聖(河北新報社など新聞囲碁連盟主催、800万円)、十段(産経新聞社主催、700万円)となっていた。 このうち、棋聖、名人、本因坊は三大タイトルといわれ、対局は2日制での7番勝負(他の4棋戦は1日制の5番勝負)だった。本因坊戦は戦前の1939年、江戸時代から世襲で引き継いできた囲碁家元の筆頭、本因坊家が名跡を譲渡してタイトル戦となった最も古い歴史を持つ棋戦。ところが、これがことし5月にスタートする79期から、優勝賞金が2800万円から850万円に大幅に減額され、対局も2日制から1日制、7番勝負から5番勝負に規模が縮小されることになった。 主催する毎日新聞社の苦しい経営事情によるものとみられる。賞金額からいうと序列が3番目から5番目にダウンする。7日の記者会見で毎日新聞の末次省三東京本社代表は「本因坊戦の歴史と伝統を守り継続していくには、苦渋の決断をせざるをえなかった。元に戻せるなら戻したい。戻すべく継続して努力していく」と話したが、簡単に戻せるならこんな草野球のような(ミットもない)ことはしなかっただろう。 俺が竹橋のメディアセクションにいた20年前、金になるキラーコンテンツは将棋の名人戦と囲碁の本因坊戦の棋譜くらいしかないと結論付けたこともあった。こうして毎日新聞社は各種事業を縮小させていくことになるのか、嗚呼! × × × × あすは年長組による悦夫会ゴルフのため”明日休診”です。 |
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