金曜日は珍しく、ほんとに珍しく昼から酒を飲んだ。国分寺の「吉野家」で遅い朝メシを摂った後、西国に戻って駅前の「ド・トール」に入ったところ、「おっ!」という声。「エ・プロント」で会う競馬愛好家のH氏が妙齢のご婦人と隣合わせの席に座って楽しげに語らっておられるところに行き合わせたのだ。 実は前日もH氏がこのご婦人と「ド・トール」で一緒のところに行き会った。H氏は先週の「スポーツ報知」の競馬欄をまとめて握りしめている。で、「金曜午後3時にコンビニに届く競馬新聞を買えば、半日早く競馬が楽しめますよ」と勧めた。H氏は土日の朝、自宅に配達される「スポーツ報知」をチェックして、買い目をバタバタと決め午前9時には立川ウインズに突撃し、1〜12レースまでの馬券を1レースにつき約十通り、100円ずつ購入するのが習いとなっている。 馬名も騎手名も関係なく「スポーツ報知」にのみ載っている人気指数を頼りに馬券を買うH氏に競馬新聞を買ってはと言っても仕方がなかったか。と、妙齢のご婦人(のちに自己紹介でS嬢と判明)が「ウチに帰ってお昼にします」と席を立ちかけた。するとH氏は「そこの餃子屋に行きましょう。あそこなら外でタバコも吸えるし」。S嬢は大変なチェーンスモーカーなのだった。 で、行きがかり上、俺も餃子屋について行き、H氏はビール、S嬢と俺はハイボールを注文。焼き餃子、水餃子、冷やしトマト、焼き豚を肴に昼から酒盛りとなった。お友達の少ないH氏が言うには、S嬢とは「エ・プロント」のタバココーナーで1週間ほど前に知り合ったばかりとか。S嬢は競馬のたしなみもある様子で、H氏の素人ではちょっと意味不明の馬券購入法の講義も受けたみたい。 不思議な組み合わせの酒盛りは、餃子屋の昼営業が終わる3時まで、2時間半続いた。子どもが社会人になったのを機に4年前西国に引っ越してきたというS嬢は、ひととの会話に飢えていたのだろう、けっこうな飲みっぷり、食べっぷりだった。 H氏は「俺が誘ったんだからここは俺が持つ」と会計に立ったが、「それじゃァ長続きしない」と俺は3分の1弱の金を出した。たぶんS嬢も同じようにしたと思う。H氏は週末の競馬しか楽しみがないから、また昼酒になる予感がするなぁ。 × × × × 今週の拙宅の花は「タマンゴ」という赤いスプレーバラとオレンジ色のアンスリウム。トイレの一輪挿しは「アマダ」という大輪の深紅のバラです。 |
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