7月20日の芝刈りをいったん決めたのに、猛暑にビビった元財務省高官で弁護士をしているT氏が、延期を申し出10月にラウンドすることになったが、きのう夕方、延期したのは申し訳なかったと有楽町で一席設けてくれた。元高級官僚がこういう心配りをしてくれるのはうれしい。ありがたく甘えることにしたのだが、せっかく都心に出るのだから、この機に見ておこうと思ったのが虎ノ門ヒルズステーションタワーである。 7月に竣工、10月6日に営業開始するという地上48階、地下4階高さ266bという多用途複合の超高層タワーだ。さて、どうやって行くか。知らないうちに地下鉄日比谷線に虎ノ門ヒルズという駅ができていた。西国分寺から出撃するとなると中央線で新宿まで行き、地下鉄大江戸線で六本木で日比谷線に乗り換えるのが一番早そうだ。 とんでもなく深い六本木駅で日比谷線に乗り換え、真新しい虎ノ門ヒルズ駅に着いた。駅とビルが一体化したつくりで、まだ細かい工事をしている。なんかとてつもない空間だ。地上に出てビルを見上げたが、とんでもなく高く首が疲れた。いったいどこのどいつが入居するのか。桜田通りを挟んで森タワーという高いビルがあって、そのビルにつながる歩行者デッキが桜田通りの上にできている。 テナントが入ってからもう一度見に来た方がよさそうだ。あの辺、そういえばずっと再開発していた記憶がある。定刻10分前に有楽町のお店に着いた。5年ほど前に一度使ったことのあるこじゃれた店だ。 T氏は財務省の後輩に「政治家の言いなりになるのではなく、財政規律をもっと考えろと言うのだが、現役諸君は『私たちにも生活があります』と真顔で言い返されるんだよ」と政治に巻かれる現状を憂うことしきりだった。 かつては「ウチの大蔵省が言うことを聞いてくれなくて」とカミサンの財布の硬さを嘆いたものだが、昨今の財務省は財政規律もへったくれもなく、防衛費も少子化対策でも歳入の裏付けなしに、大盤振る舞いに走ってしまう。40年前の大蔵省担当としてはまことに残念な状況だ。1000兆円もの借金があるのだから、金利が1%上がったら、国債費がすぐ10兆円増えてしまい、にっちもさっちも行かなくなるというのにね。
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