隠居志願のつぶやき2017

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...... 2017年07月06日 の日記 ......
■ ナンコー画伯の自信作   [ NO. 2017070601-1 ]
 昨夜は年の3分の2はタイで暮らしているナンコーさんと1年半ぶりに会った。ナンコーは1学年下だからゼンコー入りしたばかり。明日7日からまたタイに行くというので、あのレーニンに似た顔を死なないうちに拝んでおこうと思ったのだ。
 落ち合ったのは国立の中華の名店Kである。ナンコーは酒はまったくやらない。俺もなくてもいい方。で、Kの2階で焼き餃子に3皿ほどの料理を水で流し込むということをやっている。彼はKでは有名人なので、それで文句は言われない。
 1年半前彼に国立で会った時、タイで夜な夜な取り組んでいる不思議な絵を見せられた。彼は長年、月をモチーフにした抽象画を描いていたと思うのだが、原始生命体とでもいうのか、パイプがいっぱい出ているような球体をパソコン上で描き、それを回転させてちょうどいい当たりで平面化する不可思議な絵と格闘しているのだ。
 今回「ようやく他人に見せられる絵が出来た」とその中の1枚をくれたのだ。その絵を中華料理屋の卓の上に立て掛け、ナンコーの「ロシア人の絵描きはこれを激賞してくれた」という解説を聴いたが、何と評したらよいのか……。力作であることだけは間違いない。
 その絵は約50a四方で、一見時計の文字盤のよう。中央部はなんやわけの分からぬ生命体がうごめいているようで、12時と6時のところに階段状の構築物があるような。2時と4時、8時と10時のところに相似形のらせん状のパイプの絵柄が黒い細かい線で描かれている。
 額縁は白木で、かつてタイで額縁工場を運営していたナンコーのお手製。誰も今までトライしたことのない作風の絵であることは間違いない。俺はこりゃ、曼荼羅かなと思った。
 国立からチャリの荷籠に入れて慎重に西国まで運んだが、さてマンションのどこに飾ろう。西国には美人画家のゆきさんの白いデンファレとか知り合いの書道家の亀甲型の篆刻とか女優の晶ちゃんの兄貴の葉っぱの油絵とかあって、もうほとんど壁が空いていないのだ。
 あーでもない、こーでもないとウロウロした挙句、テレビの上の特等席が空いていることに気付いた。色彩のない線画なのでテレビ視聴の邪魔にはならない。掛けてみて3b離れるともう何が何だか分からない感じ。ナンコーのおどろおどろしい曼荼羅は白いデンファレの隣、32インチの東芝レグザの真上に鎮座ましますことになったのである。

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