隠居志願のつぶやき2017

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...... 2017年08月03日 の日記 ......
■ 先月読んだ本   [ NO. 2017080301-1 ]

 きのうは主治医のところに出向き帰京の報告をした。週3でアルバイト仕事を始めたと言ったら、カバ院長は「それはいい」。久しぶりだから血液の検査をしておこうかと200ccほど採られた。きょうはきょうで新職場の健康診断。採血もあった。本日は黄金の右腕からである。血の気を抜いてあすは芝刈り、歴代チャンピオンが集う大会である。若手が欠場なので賞品運びから馬券の集計まで裏方を全部やらねばならない。こりゃ、上位入賞は無理だわなぁ、ということで7月に読んだ本。
 川本三郎著「『男はつらいよ』を旅する」。川本は寅さん映画48本をすべて観ており、鉄道の映画と喝破する。そういえば寅さんの夢には駅の待合室と言うのが多い。俺も寅さんはほとんど観ており、こんな街あんな街が出てきたと懐かしく読んだ。葉室麟著「古都再見」。いま一番注目の歴史作家の葉室さん。九州在住のはずが、作品に生かすためいま京都に住んでいるとか。その古都で見聞きしたこと、感じたことをエッセーにした。ファンには堪えられない本。
 竹内政明著「編集手帳第十一集」。通勤の帰りに読みやすい竹内氏のコラム(行きは竹橋の新聞を隅から隅まで読む)。コラムの名人、竹内氏も15年も書いておれば同じ引用もあることを発見した。増田俊也著「北海タイムス物語」。今月ではこれが一番良かった本か。著者は中日新聞の記者だった人。新聞がまだ輝いていた時代、北海道で薄給にめげず働く整理記者の姿がまぶしい。
 塩崎利雄著「極道記者」。塩崎氏は夕刊紙に連載した「止まり木ブルース」で知られる競馬専門家。これ処女作かなぁ。俺のようなしけた馬券の買い方ではなく、若かりし頃からとんでもない金額の馬券を多分買っていたのだろう。古き良き時代がしのばれる。竹内政明著「編集手帳第十集」。江戸川柳に「大名を胴切りにする子安婆」があるなんてさらっと書いてみせる。いまでいう助産師は大名行列を横切ってもおとがめなしだった。大名の権威も人の命の前には一歩を譲ったのだろうとつなぐ。どうしてこんな川柳を竹内氏は知っているのかねぇ。 
 阿佐田哲也著「三博四食五眠」。作家、色川武大は麻雀の大家で、阿佐田のペンネームで「麻雀放浪記」をものしている。ナルコレプシーの持病を持ち、食べ物には目がない人だった。未刊行の博打、食べ物、眠りに関する文章を集めた本。ファンにはたまらない内容だ。星野博美著「今日はヒョウ柄を着る日」。タイトルに惹かれて星野氏のことは全く知らず手にした。岩波書店刊。内容はたいしたことなかった。
 楠木新著「定年後」。たぶん売れると思う。60歳以上の人間が増えているからね。俺なんか身につまされる内容が多かったが、定年がまだピンとこない58歳以下の人には全く分からない、また売れない中公新書とみた。

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