土曜日は久方ぶりに果物配りおじさんをした。以前は駆け出しの福島時代に入り浸っていた飯屋の女将から贈られてくる蜜がいっぱい入ったリンゴを配ることが多かったが、今回は旧知の福島美人からいただいた名産の桃である。 桃は足が速く、自宅に不在がちなものだから、いつぞやは手にするまでに1週間かかり、熟し過ぎてどうにも食べられなかったことがあったが、今回は金曜に福島を出た桃を土曜の午前に受け取ることができた。果物はあまり口にしない俺だが、福島の桃はうまいのである。 いただいたのは「あかつき」という最高級品種で、赤ちゃんのおしりのようなのが16個も並んでいる。ショックを受けても傷まないように一つ一つがポリウレタンの半球型のくぼみに入っていて、上下を網型の発砲プラスチックでカバーしてある。それこそ赤ちゃんを優しく包むような感じ。 さて16個も自分で食うわけにはいかない。こういうものはみんなで分けないと。ちょうど国立の美容院メッセの予約を取っていたので、桃をチャリで箱ごと運ぶことにしたが、あるはずの荷台用のゴムひもがない。で、まず西国マインの100円ショップに走り、ゴムひも(3b)を入手した。 それで桃の箱を荷台に括り付け、たまらん坂を駆け下り、メッセでいい男にしてもらった後、主任ヘアデザイナーの知ちゃんに「4人家族プラス1個だな」とプレゼント。次に書簡集に寄って中井さんに「おいしいはず」と5個。いつも店先で珈琲をご馳走になっているブティックMを覗いて差し上げようと思ったが、お盆休みで閉まっており、残念でした。 残る6個のうち4個はマッサージで世話になっている力持ち美人のところに。そして1個は俺が食い、残る一つは小金井の実家に行きお袋の霊前に供えた。桃配りの効果はテキメンで、日曜新潟メーンの関谷記念でめったにない三連複2万馬券というのをゲットしたのでした。 × × × × × 今週の拙宅の花はピンクのナデシコと水色のデルフィニウム、それに白いキクです。 |
|