校閲のアルバイトは週3日で月・水・木。火・金の担当は社会部で鳴らした同期のMくん(68)だ。この金曜日に8月に亡くなった元社会部長を偲ぶ会があるので「月と金の出番を変わってくれない?」と言うので、OK。それで今日は4日ぶりの出勤だった。 先週末、アルバイト先の会社は地下鉄汐留駅(こじゃれてシオサイトともいう)から7分の14階建てビルの2フロアから、汐留駅の真上の45階建てで、断面がラグビーボールのような超近代的なビルの高層階の1フロアに引っ越した。新しい仕事場に行くのは今朝が初めてである。 まず地下鉄の出口と同じ階にあるB2の大きな喫煙ルームに立ち寄ると、愛煙家の先任将校、Sさん(63)=サンケイ新聞校閲部出身=がタバコを吸いに来ていた。彼の就業時間は9時半〜17時半、俺は10時〜18時なのだ。 「新しい仕事場はどうですか?」と尋ねると「まだ南北がよく分からず別のセクションに行ってしまうことも」とのこと。彼の後について行ったから、職場にちゃんとたどり着いた。きれいなフロアで窓際の席じゃないから、高さをあまり感じさせない。地震になったら揺れるだろうなぁ。 早速、パソコンを立ち上げる。休んでいた2日間で山のような見るべき書類が溜まっていた。俺は環境整備から入る方だから、前の職場から運んであった段ボール箱を開け、鍵のかかる袖引出し(3段)の一番上に文具類、2段目に辞書類、3段目に仕掛かりの書類を入れた。左隣がSさん、右隣が初めて会うアシスタントのお嬢さん。島根県出身のおとなしそうな娘だったので「パソコンの本体を少し右にずらしていいよね」と言って、机の領地を広げた。 新職場で困るのが40分に1回吸いに行くタバコ。高層階から1階までエレベーターで降り、そこからエスカレーターでB2まで行かねばならない。タバコ好きのおじさんたちがフーフー言っている。まぁ、かなり気分転換になる。 俺の仕事場はフロアの南側にあるのだが、間違えたフリをして北側に行き、スカイツリーや日比谷公園の景色を楽しんできた。奥の会議室には引越祝いのランの鉢が50個近く届いており、日経新聞の子会社の出版社からの花束の社長名によく知っている奴の名があってビックリした。 このビルには航空大手A社や電機業界大手F社の本社も入っており、きれいな職場は若手や女子社員のやる気も湧かせそう。畳とナントカは新しいに限るというが、オフィスの建物にも当てはまるようだ。ま、業績が上がっても、時給がアップすることはないと契約書には書いてあるけどね。Content-Disposition: form-data; name="image"
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