月曜のお休みの日、竹橋の如水会館で元一橋大学学長の石さんにゴチになった後、東京堂などを覗き、本とか和紙用品を求め、何の気なしに組閣幹事長で、竹橋の書道団体で禄を食んでいるSくんに「今日は囲めるよ」と電話したのが間違いだった。 Sくんの曰く「おぉっ!早速組閣作業に入ります」。小一時間ほどすると「専修大前で5時半。長老、Tさんで組閣完了」とメールが来た。専大前は竹橋時代、ホームグラウンドにしていた中国語研究のメッカ。朝まで勉強していても文句を言われない。3コ上のTさんと卓を囲むのは4年ぶりか。千葉県は柏に住んでいるのだが、懐かしい仲間の誘いに「いくいく」となったらしい。府中に住む長老も京王線に乗ってやってくる。みんな勉強が大好きなんだよね。 Tさんには読書感想文添削のアルバイトや、京王線明大前の某大でやっていた文章教室のセンせの口を紹介してもらった大恩がある。いまも某大での文章教室を続けておられ、千葉の有名進学校でも文章の授業を受け持っている。無類の博打好きなのだが、困るのは卓のテンポがちょっと遅いのだ。それで面食らうことがある。 勉強が始まったのは17時45分。俺はTさんの下家である。半荘4回やってほとんど和れない。2回連続ドベになり「場替え!」を叫んだが、またTさんの下になってしまった。牌を切るのがゆったりしているので調子が狂う。 シンデレラタイムになった。大勝ちしている長老が、大敗中のTさんに「どうする?」と声をかけた。Tさん、力強く「続けよう」。同じく大敗中の俺もこれで「止めて帰ろう」とは言えない。勉強は始発が動く朝5時まで。11時間の結果は俺沈没寸前。Tさん大破。Sくん大勝ち。長老小勝ち。 きのう長老から「お前があんなに負けたのを久しぶりにみた。思うに隠居志願などと名乗っているのがいけないのではないか」とゴルフの写真の礼状をかねたはがきが来たので「志願は楽隠居はしたいが、そうはできないの意。それで手が緩んだわけではなく、T氏の下にいたので調子が狂った」と言い訳のメールを出した。 芝刈りが好調でホクホクしていた直後の卓の大敗。人生ゼロサムを今さらながら思い知ったのでした。
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