「あまちゃん」に次ぐ出来だった高度成長期の出稼ぎ少女を描いた「ひよっこ」の後で、いまいちかったるいNHKの朝ドラ「わろてんか」だが、先週あたりからしっかり見始めている。主人公のてん(葵わかな)、藤吉(松坂桃李)は相変わらずぱっとしないのだが、二人が経営している寄席「風鳥亭」に紛れ込んだ落語家、月の井団真(北村有起哉)の妻、おゆう役の中村ゆり(35)がとってもいいのである。和服の所作も決まっており、大人の色気がある。 おゆうが初登場した先週は「あれ?」と思った。5年前にNHKでやったドラマ「銀漢の賦」(葉室麟原作)に武家の妻役でほんのちょっと出た時のセリフ「女は覚悟と心ばえ」が凛としていて、まだ脳裏に焼き付いていたからだ。 この時は時代劇と芸能情報に詳しい美女に尋ねたところ、中村ゆりは大阪出身で「MARIYURI」のデュエットで98年歌手デビュー。いくらも売れずすぐに解散し、5年後に女優デビューした。映画「パッチギ」の続編「ラブ&ピース」の演技で注目されたという。そこで韓国籍であることをカミングアウトしたとか。 最近映画はあまり見ないし、民放とは縁がないので「銀漢の賦」以降、この美人女優にお目にかかることはなかったが、吉本興業をモデルにしたこの「わろてんか」は、団真の弟弟子という設定の月の井団吾(波岡一喜)=モデルは初代、桂春団治とか=が、これからキーパースンになってきそうだから、初代団吾の娘で団真と駆け落ちしたおゆうさんはたびたび登場するはず。朝ちゃんと起きる大きなインセンティブになる。 主役の葵わかなちゃんは可愛いことは可愛いんだけど、まだ子ども子どもしていて、一児の母親役にはとても見えない。この朝ドラ、てんの実母役が鈴木保奈美で、藤吉の母親役を鈴木京香がやっていた。この美人女優の芸でここまで引っ張ってきた感じがする。中村ゆりがダブル鈴木の代わりかな。 × × × × × 今週の拙宅の花は「ライトニング」という黄色いバラと「スポンジボブ」という豪華な黄色のガーベラ、それに赤いクリスマスキャンドル、それに赤い実のヒペリカムです。 |
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