本題に入る前に、アルトサックスの巨匠、宮野さんのしゃっくりは18日完全に止まり、精密検査の結果もどこも異常なしとのこと。令夫人は「なんだか、気が抜けた気分」とのことですが、よかった!よかった! × × × × × 勉強が中国語と生物学に偏っているのを少々反省し、昨夜は政治学に取り組んだ。母校の同窓会が主催したOB向けの勉強会「検証 日本の政治」(全5回)に参加したのだ。初回の講師は今売出し中の一橋大社会学部の中北浩爾教授で、「自民一人勝ちの構図」をテーマに90分。授業料は2000両。中国語、生物学に比べ高いような安いような。 中北氏は1968年生まれだから、49歳か。昨年中公新書で「自民党 『一強』の実像」をものし、この新書は読んでいたので、どんなセンセかと興味があった。東大法学部卒の学求の徒であるにもかかわらず、自民党、野党にも通じており(当たり前か)、くだけた口調がなかなか面白かった。 俺がなるほどと思わされたのが、強い宰相として、安倍晋三と彼の師匠筋の小泉純一郎を対比して、@政治的原点A主要敵B政策的スローガンC選挙で重視した層――の項目別に示したところ。小泉の原点は党内の派閥抗争、それに対し晋三くんは自民党の下野。主要敵は小泉が田中派だったのに対し、安倍は民主党・民進党。スローガンは小泉が郵政民営化で、安倍が戦後レジームからの脱却。選挙で重視したのは小泉が無党派層だったのにたいし、安倍は自民党の支持基盤。安倍は低い投票率で友好団体、地方議員の支持層の票を固め、国政選挙で5連勝をしたというのだ。この切り口は新鮮だった。 シンゾーくんの悲願である憲法改正については、衆参両院の3分の2以上の賛成で発議したあと、国民投票で過半数が必要という手順があり、イギリスのEU離脱のように一発の国民投票では決まらない仕組みになっており、そう簡単にはいかないとのご託宣だった。 質疑応答の時間にはえんえんと自説を開陳する爺様に「何が聞きたいんだ!」とヤジが飛ぶ勉強会。旧知の同期会事務局長のKくんも勉強に来ており、次回28日に講演予定の甘利明元経済産業大臣に金を払う気はせんなぁで、一致したのだった。 |
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