政治学の勉強に通うようになったのは、母校同窓会が主催するテーマが「安倍一強時代を考える」で、全5回の講義の最終回の講師が、竹橋の新聞社政治部出身の旧知のKくんが務めると分かったからである。 水曜日の2回目の講義(講師はあの甘利明)に行くと、一番後ろの席にKくんが座っていた。偵察に来たらしい。で、彼の横に座って「とらやの羊羹はどうした?」と質問してやろうかなど雑談。ちょうどリタイア記念に超美女から”やらと”の羊羹をいただいたばかりだったのだ。 甘利は講演後、ただちに国会に戻ったので質疑応答はなし。で、Kくんと「アベノミクスの第3ステージの話は割に面白かったね」などと話していると、この勉強会を企画して甘利を引っ張り出した同窓会の事務局長で、同期のOくんが「ちょっと1杯やらない?」と声を掛けてきた。 で、同窓会館の最上部のラウンジでKくんも入れて1時間ほど歓談。その席で俺が大学生向けに読書感想文の課題図書を出し、感想文を添削するアルバイトもしていると口走ったら、Oくんの目が光った。「母校には文学部がないので、図書館には小説などの本がない。同窓会で寄贈することにしたので、学生向けの本のリストを考えてくれないかな。俺も300冊くらい考えたが、まだまだ足りない」と言うのだ。 この申し出は、もう世の中に役に立つことなどそうないと思っていた俺には非常にうれしいものだった。で、きのうのお休みは、本のリストをパソコンで打つことに費やした。2010年からやっている感想文の課題図書全50冊余りと07年から毎年末ブログに書いている「今年の本のベストテン」を11年分。昼過ぎから途中メシを挟んで6時間ほどかかった。 これをOくんにメールで送ったのだが、本のタイトルは分かっているのに、著者名が思い出せないのが2冊ほどあり(野中広務と百田尚樹)、ちょっと難儀した。リストを打ち出すのにはくたびれたが、若い人のためになるかもと、久々に清々しい気分になったのである。 |
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