テレビっ子を自認しているとはいえ、民放は原則として観ない俺。今観ているドラマは「西郷どん」と朝ドラ「わろてんか」くらいで、あとは「サラメシ」とか「鶴瓶の家族に乾杯」などの娯楽系番組になってしまう。そんな中でこれはなかなかの企画と思い、在宅していれば見るのが古館が司会をしている「日本人のお名前」だ。 金持ち、貧民を問わず、苗字はある。その苗字の由来などに迫るのだから、誰でも楽しめる。俺なんかどう考えても明治初期に苗字を許されたどん百姓チックな苗字だが、最近はヤクルトの投手に同じ苗字の奴がいて、スポーツ新聞などにその活字を見ると、つい目を吸い寄せられてしまう。誰にも関係しているモノをテーマにするというのは、うまいやり方だ。 いつだったか、この番組で「村」の付く名前をテーマにした時はう〜むとなってしまった。村を中心に、北村、西村あり、木村という苗字の由来が面白かった。中身は忘れたが……。 先週だったかのテーマは「憧れる苗字」。なかなかの目のつけどころである。国営放送は金があるから、1000人くらいにアンケートして「憧れの苗字」を尋ねた。で、番組ではベストテンを下から紹介したが、ここではベストワンからご披露したい。 一等は「西園寺」である。うん、なんか格調高い。最後の元老は西園寺公望だったか。二等は「早乙女」。これはちょっと意外だった。栃木ではわりとポピュラーな姓で、「さおとめ」ではなく「そうとめ」と読むケースが多かった。 3着はこれもちょっと意外な「橘」。作家の立花隆の本名が「橘」だったと思う。案外知り合いにもいないなぁ。4着が「伊集院」。太ったタレントじゃなく、俺は作家の伊集院静を思い出し、苗字までかっこがいいと思った。5着が「白鳥」。ゲストに顎の長い女性お笑いタレントが出ていて大喜びしていたが、これも知り合いにはいない。 6着がきみまろさんの「綾小路」。フジカラーのCMで樹木希林が名乗っていた苗字。公家さんぽいところが買われたか。7着が「藤堂」。猟奇犯罪捜査官の比奈ちゃんの苗字。主人公に印象に残るというか、好感の持てる名前を付けるのも大事なことだと思った。 8位が「道明寺」。長年の記者時代にこんな苗字の取材相手はいなかったなぁ。9位が「二階堂」。3文字はかっこいいのかもな。10位は4文字の「武者小路」。書くのが面倒だろうな。次点の11位は「勅使河原」だった。 こうしてみると通常多い漢字2文字は「白鳥」と「藤堂」だけ。3文字苗字は由緒がありそうでかっこいいということになるのか。ベストテンをつらつら眺めると、普通の苗字に多い「田」とか「村」とか「川」という漢字は見当たらない。自分にないものに憧れるのだろうなぁ。 |
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