隠居志願のつぶやき2017

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...... 2018年06月04日 の日記 ......
■ 2万4000字校閲   [ NO. 2018060401-1 ]
 駆け出しの福島支局時代、世論調査の対象者としてたまたま自宅を訪れて親しくなった浩ちゃんというナイスガイがいる。彼は都市計画のプロで、当時は市役所のヒラ。町おこし運動を一緒にしたり、俺が39年前に福島を去る際は「将来は市長になれ!」と言ったりしたのだった。竹橋の新聞社が主催していた郷土提言賞に街づくりに関する論文を出してもらい、県内の優秀賞に選ばれたこともあったなぁ。
 浩ちゃんは残念ながら市長にはならなかったが、市役所の枢要部長を歴任し、今は震災後の宮城県の街づくりに携わっている。現在70歳。その浩ちゃんから「県の文学賞のノンフィクション部門に応募するので、専門家の目で校閲してもらえないか」のメールをもらったのは2週間ほど前のことだった。
 ほどなくして分厚い原稿が郵送されてきた。400字詰めで30枚はあるとみた。この前の金曜日の休みの日、「よし!原稿を見るぞ!」と気合を入れ、大作に取り掛かったが、表裏に文章がびっしり。400字詰めで60枚なのだった。家事を済ませ午後1時から見始めたが、3時間半かかった。途中、腹がへってきたが、こういうのは気を抜いてはいかん。昼メシは我慢して、家にあった羊羹巻きとかカキノタネとか干し梅などのお菓子類を全部食べ尽くしながら、一気に目を通した。こんなに気を張って原稿を見たのは校閲のバイト先でもない。
 もともと市役所の要職を重ねた人だから、てにをはなどの間違いがそうある訳はないが、読みやすいように1枚につき2カ所は読点を加え、こなれない表現をちょっと直したりした。大正時代の年号が西暦と合わない部分も見つけ指摘した。
 とにかく、このテーマで書きたいという思いは熱く伝わってきた。県文学賞の締切は7月半ば。さっき浩ちゃんから電話があり、若干の感想を申し上げたところだ。しかし、古稀というのに2万4000字にトライするなんて、チャレンジ精神は見上げたもんだ。大いに学ぶべきと思ったのである。

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