隠居志願のつぶやき2017

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...... 2018年07月04日 の日記 ......
■ 入れ歯初体験   [ NO. 2018070402-1 ]

 先月右上の奥歯を抜き、昨秋抜けた1本と合わせて右上の歯が4本失われたことは前につぶやいた。3本を抜いた後どうするのかと思っていたら、女性歯科院長は「入れ歯にします。保険適用でいいですね」と言うので、好きにしてくれとまた大枚が飛んでいくのを覚悟した。
 先々週型を取り、先週木曜日に歯科医に行くと、部分入れ歯がもう出来上がっていた。生き残っている前の歯にまず金具をひっかけ、4本の入れ歯を口の奥に入れ、上あごのアーチに沿って左上の歯に金具を止める形で動かないようにする。
 どうやって右上の4本の入れ歯を作るのかと思っていたら、こういう仕掛けだった。口の中の上あごに異物が引っ付いているのだから、愉快ではない、ちょっと噛み合わせをみて削ったりして、30分で部分入れ歯は出来上がった。
 脱着のやり方と手入れの方法をよく習ってね、と院長はその場を去り、美形の女の子が「まず前歯に金具を引っ掛けます」。鏡を見ながらトライするのだが、これがなかなかうまくいかない。ちょっとしたコツがあるようなのだが、「年齢とは常に初体験なのである」(黒井千次)の言葉通り、すんなりとはいかず苛立つ。
 つけるのが面倒だからはめたまま寝ては駄目?と尋ねたら「お休みの前にははずしてください」。ふ〜ん、メンドーなもんだ。最初はいったん外したら二度とはめられないのではという恐怖感があったが、すぐに慣れた。出来たばかりの入れ歯をはめて、卓に向かったら少々勝った。幸運を呼ぶ入れ歯かもしれない。
 で、西国マインに行って入れ歯洗浄剤と自分の歯を磨くより高い入れ歯掃除用の歯ブラシを求めてきた。そして、ウチにあるコップの中で一番高価な広口のウイスキーグラスを入れ歯保管用のコップにすることにし、洗面所に置いた。
 入れ歯にしてからほぼ1週間たったが、蕎麦などは少々食べにくいが、まぁ慣れだな。お代は宇都宮時代に上下の前歯を整えた時の経験から十数万両はかかると覚悟していたが、なんと7000両で済んだ。竹橋の会社の株式の配当が入金されたので、年に1回しか使わない信用組合のキャッシュカードを使って引出し、それを入れ歯の代金に充てた。竹橋で昇進するたびに買い足すことを余儀なくされ、何の益もなかった株券だったが、ここで役に立った。
 今のところ、入れ歯に不具合はないが、口の中の違和感はどうしようもないものである。
 

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