今日はお盆の入りということで小金井の実家に線香を上げに行った。2年半前に93歳で亡くなったお袋と弟が長らく住んでいた実家(今は俺に所有権がある)は、二階建てで、西側にある玄関の右側がかつての俺の書斎、その奥がお袋の生活拠点だった仏壇もある和室、その奥が台所と広めのリビング、二階の六畳二間が弟の生活拠点だった。 しかし、二階は弟の衣類や本などが散乱し、お袋が施設で亡くなってから弟はお袋用のベッドを入れていた1階書斎にテレビを持ち込み、ここを生活拠点とするようになった。この書斎の棚の上に四半世紀前に72歳で亡くなったオヤジとお袋の遺影を飾り、弟に目を光らすようにと考えたのだが、甘かった。 昨年秋、お袋の和室の片付けを行い、2トン車で5台分のモノを処分した。その頃、書斎はカーペットの上のそこらじゅうにゴミが放置され、なんとも痛ましかった。で、弟には「お袋の和室には入るなよ」と伝えのだが、翌日には遺影がこちらの部屋に移ってきていた。 この正月、実家に寄ったら弟はその和室で寝起きをしているようだった。連休明けに弟はリビングに散乱していた家具やら大量の本を勝手に処分した。この中には俺が実家に置いてあった吉行淳之介とか、もろもろのノンフィクションも多くあり、ちょっとガックリした。 今日実家に行ってみると、遺影はリビングに移され、弟はそこで寝起きしているのだとか。和室の床にはなぜか本などが散乱していた。弟は最近飼っていたイヌが風呂で溺れて急死し、ずいぶんと気落ちしているようだった。ふだんから片付けのできない男だから、家の中をきれいにすることは無理のようである。火事にでもなったら取り返しのつかないことになる。 それで和室のお袋の本棚にあった俺の生まれた頃から中学時代までのアルバム4冊を西国分寺に持ってきた。さっき一通り目を通したが、ガキのころの俺はなかなかリリシイ顔をしており、お袋が当時の俺のことを事細かにアルバムの台紙に書き留めておいてくれている。メモ魔のお袋のおかげで、60年以上前の、記憶にもない俺の姿が浮かび上がったのである。 × × × × × 明日から17日まで”つぶやき”はお休みをいただきます。皆さま、良いお盆休みを!なお、今週の拙宅の花は「カタリナ」とういう黄色と「ガーディアン」という白地に赤く縁取りされたバラ、それに「マヤホワイト」というワックスフラワーです。 |
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