校閲のアルバイトのほかに、実は5年前栃木に行く前からやっているバイト仕事がある。某団体に頼まれた大学生対象の読書感想文の添削の仕事だ。毎月1冊、課題図書を示し、1カ月後に送られてくる感想文をチェックする。昨年は4年生3人だけで楽だったが、ことし4月からは1年生20人の作文も見ることになった。真面目にやるとけっこう時間がかかるのだ。 1日のゴルフコンペでハンデに救われながらも10年ぶりで優勝できたのは、6月に届いた5月分の添削が終わり、気分がスッキリしたもの要因の一つと勝手に解釈している。課題図書の他、毎月1冊学生が自分で選んだ本の自由課題感想文も見る。5年生2人、1年生20人が相手だから、毎月44本の800字の作文を見ることになる。 かつて京王線明大前の某大でやっていた文章講座では、800字の作文を出来上がった順に2時間でざっと20人分を見ていたが、今はそんな馬力はない。校閲バイトのない平日に5本、6本と見る。 俺は読書感想文を書かせることが本嫌いを生む一因と考えている人間のため、できるだけ読んで面白く感動できる本を選ぶようにしているのだが、20人もいると本好き、本嫌いとかなり凸凹があるからなぁ。ことしの1年生で思うのは、例年に比べ作文力があること。字のきれいな学生が多いのも助かる。それでも各段落の終わりを「○○と思いました」としか書けない18歳もいるのだ。それで、5月の授業では、友達にその本の感動をしゃべるように書いてと、口を酸っぱくして強調した。 毎月800字の作文を2回書いていれば文章力はおのずとついてくるものなのだと、信じたい。本はあまり読まないという学生が5月の課題図書、有川浩著「キケン」をすごく読みやすく面白かったと書いてくると、おー、よしよしという気持ちになってくる。 とはいえ、今の大学1年生と俺とでは50年の開きがある。感覚が大きく異なるのは当然だ。それで1年生向けの課題図書の選定に当たっては、出版社勤めの次女の力を大いに借りた。彼女の方が気分は大学生に近いもん。全くつまらん本を無理やり読まされるのはたまったもんじゃない。きのうは半分ほどまで読み進んだ新書を捨て、十年前の刊行ながら、今評判の菅野仁著「友だち幻想」を一気に読みました。5月分の添削は終わったとはいえ、6月分の44本が今月末まで。ふー、楽はできないね。 × × × × 今週の拙宅の花は、黄色い「カルピデューム」というバラと黄色のヒメヒマワリ、黄色のガーベラ、それに白いケイトウです。Content-Disposition: form-data; name="image"
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