隠居志願のつぶやき2017

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...... 2018年10月09日 の日記 ......
■ 奇岩・孀婦岩   [ NO. 2018100901-1 ]
 28年前、小笠原に行ったことがある。東京竹芝桟橋から船で30時間かかった。島への交通手段は船しかなく、竹橋の新聞社が空港建設の是非を巡るシンポジウムを企画、その裏方を務めたのだった。
 東京から南に1000`の小笠原は、動植物の固有種が多く、江戸時代によくこんな遠くまで船で行けたものだと感心した。途中の海上では360度が海で陸が見えないという得難い体験をした。
 岐路、東京から600`、鳥島の南に海の中からニュッとペニスが空に突き出ているような高さ100b、直径30bの不思議な巨岩を見た。あれはいったい何だろうと写真を撮ったが、孀婦岩という名だった。
 周囲に何もない海中になんでそんな塔のような岩があるのか、ずっと疑問に思っていたが、先日その謎が解けた。NHK特集で孀婦岩に上陸し、頂上まで登る番組をやっていたのだ。そして、岩は火山のマグマの通り道で硬い安山岩からできており、山肌をつくっていた柔らかい玄武岩は波に浸食されてなくなり、かつてマグマだった安山岩の部分だけがロウソク状に残り、奇岩ができたと解説していたのだ。
 周辺の海は魚類の宝庫で、潜水して調べるシーンも出てきた。波が荒いので奇岩への接近はなかなか容易ではなかったが、4人が小舟から飛び移り、ロッククライミングの専門家を先頭に100bを4時間がかりで登り切った。絶海の孤島というのに、頂上近くにコオロギが生息しているのも不思議だった。頂上付近の岩石を採取して安山岩であることを確認、海底の岩石も集め柔らかな玄武岩であることが分かり、海底火山が隆起してマグマの通り道が浸食を免れて奇岩として残ったと推論したのだ。
 大自然の営みで出来た奇岩はいずれ波に浸食されて消えゆく運命という。こりゃ、なかなか素晴らしいNHK特集だった。今夜24時40分からこの奇岩を取り上げた「東京秘島探検 東京ロストワールド」を再放送するというから、まだ見ていない人はぜひ見てほしいな。NHKは時々とんでもなくすごい番組をやる。数年前話題になったダイオウイカを撮ったカメラマンも今回の取材チームに入っていたようだ。
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 今週の拙宅の花はバラ3種、「サムライ」という真紅と「シェドゥーブル」という白と名前は聞き漏らした黄色いバラです。どこかの国旗にこんなのあったような。

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