隠居志願のつぶやき2017

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...... 2018年10月18日 の日記 ......
■ 前期高齢者の読書談義   [ NO. 2018101801-1 ]
 大学のゼミテンは真面目グループ5人、遊びグループ5人に分かれていて、俺ら遊び派は週1回のゼミが終わるとすぐ国立駅前の雀荘に直行していた。遊びグループで新日鉄に行ったOくんが十数年前、東証2部上場の非鉄商社の社長になったのをきっかけにお祝いの酒飲みで集まり(1人は関西で弁護士)、4人ともゴルフができることが分かり、以来年2回芝刈りに興じている。ゼミの指導教官の名前にちなんで「本田会ゴルフ」という。
 今週火曜日はその本田会ゴルフが千葉は印西市の名門コースで行われ、月曜夜千葉ニュータウン中央駅前の居酒屋で前夜祭が行われた。この酒盛りでの話がとても面白かった。最近出かけた観光地での見聞、11月の卒業45周年の同期会の件、体調の話、お薦めの本の話など多岐にわたった。
 俺が「9月に入れ歯にしてからゴルフのスコアがめちゃめちゃ」と言ったら、元商社マンで今は市民農園の指導員をしているSTが「入れ歯だと噛む力は6割。俺はパンの耳が噛めない」と言うので、我が意を得た思いだった。
 本の話では4人とも、鳥の目の司馬遼太郎より、虫の目の藤沢周平が好みと分かり、妙に納得した。ソニーの経理マンで今はカタカナ企業の監査役をしているHTが「お薦めは三浦しをん」と言うのにはビックリした。彼は葉室麟をSTに薦められてようやく読んだくらいだし、Oと俺が贔屓の米原万里を全く知らなかったからだ。しをんさんの近作「ののはな通信」がいいというので、これは読まねばと思った。で、俺は箱根駅伝に挑むお話「風が強く吹いている」を推した。万里さんの本では「オリガ・モリソヴナの反語法」を挙げたら、HTはちゃんとメモしてたなぁ。
 俺は村上春樹は「ノルウェイの森」以降は読まないことにしているのだが、STもHTもちゃんと読んでいて、「騎士団長殺し」などは設定が似ているとのことであった。古文書をすいすい読める歴史家、磯田道史の大地震や津波に備える立派な姿勢を論じたりして、古稀近いおじさん4人の読書談義もなかなかよいものだった。

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