隠居志願のつぶやき2017

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...... 2018年10月29日 の日記 ......
■ マンタロウとの話   [ NO. 2018102901-1 ]
 秋は公私にわたって行事が多い。先週は週3日のアルバイトの日以外も飲み会で3日間都心に出た。火曜は有楽町で駆け出し福島支局時代の同人7人の福島会。まぁ、生存確認の会みたいなものだ。
 金曜は中目黒で経済部反主流の会。福島時代の3つ上の先輩が反主流の頭目のようなおじさんで、昨年から「お前も来い」となった。俺は中庸を行く人間と自分では思っており、卒業してもう十年近くもたったのだから、反主流もないもんだが、共通言語を話す人間と酒席を共にしたいという心理はよく分かる。
 反主流の年長の人間が次々と病を得て、夜の外出がままならなくなり、人数を補強する意味もあるみたい。金曜の出席は6人で、俺以外はみな古稀を過ぎており、最年少の俺は焼酎のお湯割り、水割りつくり担当だ。
 出席最年長のSさんは経済部6年目の時にやった大企画の取材班キャップで、ずいぶん世話になった。デスクになる前にスピンアウトして、テレビのキャスターなどでも活躍した人だが、今はパーキンソン病にかかり、よちよち歩きしかできないのが痛々しい。しかし、頭脳は明晰で「東京五輪は猛暑の夏を避け、秋の開催とすべきだ。そんな原稿を雑誌に書いた」と話してした。
 土曜は銀座で、小金井にあった中学の同期会である。3クラス150人中43人が出席した。2年前の会も出たが、卒業して50年近く、みな異なる道を歩んできており「こいつ誰だったかな」と思う奴と話すことが思い当たらない。仲のよかった4人とは年に2、3回小金井会を開いており、このメンバーと話すのもなぁ。
 だいたい中学の同期会ともなれば、かつてのマドンナが気になるもんだが、マドンナも俺と同い年だから婆ドンナである。それではねぇ……。で、隣にいた元気そうなおばさん(中高時代は一度も口をきいたことがない)とトカシュー(都会の秀才)はイナテン(田舎の天才)にかなわないってな話をしていた。都会の秀才が集まる我が母校から大人物は出ていないのだ。
 タバコを吸いに会場の外のコーナーに出たら、3年の時の担任、マンタロウ(国語)もショートホープを吸いに出てきて「みんな吸わないね。体にいいんだがなぁ」。43人中タバコのみはマンタロウと俺だけと分かり、愕然とした。
 マンタロウは来年90歳というが全くボケてはいない。「僕は終戦の年に15歳。だから、声高に語られることは信用しないことにしているんだ」。在学中はヤル気のないふらふらしたセンセと思っていたが、一本筋が通っていたのだ。マンタロウと親しく話せたのが唯一の収穫の中学同期会だった。Content-Disposition: form-data; name="image"


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