朝晩がめっきり寒くなり、マフラーが手放せない季節となった。昨年11月28日につぶやいたが、俺のマフラーは十数年前に求めた茶色のカシミア製で、暖かいのだが、タバコの火で直径7ミリの穴が中央に1カ所あるのが玉にキズだった。 穴を開けた直後に新宿・伊勢丹で紫のストライプの入った茶色を求めたのだが、6〜7年たった昨年初冬、折り目のところが擦り切れて縦に10aくらいの破れ目ができ、このマフラーは駄目になった。で、他人のマフラーなど誰も気にしてはいないと、茶色を高級クリーニングに出し、年金生活者には十分なマフラーと昨年冬のシーズンを乗り切った。 とは言え、穴が開いているのを自分は知っている。この穴が分からないようにバイト先などで振る舞うのはイヤなもんである。そんなことを生活指導担当の力持ち美人に漏らしたら、「私が買ってあげようか」と憐れんでくれた。力持ち美人は心根も優しいのである。 先日「ちょっと素敵なえんじ色のマフラーを見つけました。カシミア製。お気に召すようなら、少し早いけどお誕生日のプレゼントにします」と写真付きのメールが届いた。くすんだ赤のストライプ、裏はグレーのようだった。気に入るもなにもない。ほんとにくれるんだ、ありがたいとこの前の日曜日ゲットした。 穴あり茶色はロッキングチェアの座布団に逆戻り。赤とグレーを巻いて連日出動している。よく見たら裏がグレーではなく、真ん中で色違いになっており、半分は赤が基調のストライプ、半分がグレーでちらっと赤いストライプが入っていて、ふっかふか。 このプレゼントは年金生活者にとっては本当ににうれぴいものだった。今年もワインとかしゃれた洋菓子とかいろいろなモノをいただいたが、これほど嬉しい贈り物はなかったのである。実は力持ち美人からは数年前、赤と黒のチェック柄のハンチングをバースデープレゼントにいただいたことがあり、このマフラーと色調が同じ。このマフラーにそのハンチングをかぶると、男前が3割ほど上がる感じがするのである。 元千代田生命社長の神崎安太郎氏の「モテル十条件」の第8に「もらう一方でなく、与えることも知っている人」というのがあった。もらうばっかりではいかん。力持ち美人にクリスマスには何かお返しをしないとな。 |
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