隠居志願のつぶやき2017

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...... 2019年01月16日 の日記 ......
■ 大器晩成   [ NO. 2019011603-1 ]
 NHKの朝ドラ「まんぷく」はその前の「半分、青い。」に比べ、どことなくかったるいので真剣には見ていないのだが、時計代わりにテレビを付けた今朝は、主人公の立花万平(今は信用組合理事長)を義母が占ってもらったら「大器晩成」の卦が出たというのをやっていた。先日の毎日夕刊によれば義母を演じ、「私は武士の娘です」が口癖の松坂慶子がかわいいと評判なんだとか。ほんとかなぁと思わざるをえない。
 大器晩成のセリフに、新聞社に入社して福島支局に配属されたころを思い出した。45年前あこがれの新聞記者になった俺だが、取材力が足りず「十を聞いて一を書く」という世界で「一しか聞けず書けない」「書かないと書けない」という悪循環に陥った。その時同期で福島に一緒にいたのが、ガハハの悦ちゃんで彼が俺と同じようなタイプでなくてほんとうに助かった。
 入社して3カ月を過ぎたあたりから、毎日辞めよう辞めようと思っていた。夏を過ぎたころ、オヤジがお袋と福島に遊びに来て、当時のK支局長に「こいつは記者としてほんとうに立ちいくのか?」と尋ねたことがあった。その時のK支局長の返事が「ちょっと消極的なところがある。しかし、大器晩成ということ”も”ある」というものだった。
 秋いっぱい使い物にならなかった俺だが、12月、ある原稿を福島警察署長に褒められたことがきっかけとなり、急速に元気になり、2年目からは肩で風を切って表を歩けるようになった。大器だったかは不明だが、1年目に辞めよう辞めようと思っていた人間が、定年まで勤め上げ、完走を果たしたのである。
 角界で大関を5年も務め、2年前の1月待望の横綱昇進を果たした稀勢の里が引退することになった。2年前は大器晩成かと思わせたが、昇進直後のケガで相撲勘が最後まで戻らなかった。ケガさえしなかったら、白鵬ともいい勝負の横綱になったと思うが、力と力の世界ではこういうこともあるんだなぁ。

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