学生時代、年1回発行するバドミントン部の部誌「みずとり」の印刷でお世話になった竹田印刷の竹田社長はえらい方で、20歳も年下の俺らを「さん」付けで呼ぶ人だった。初めて部誌製作をお願いした年、「あなたも早く作りたいでしょ」と年末、自宅兼印刷所に4日間泊まり込みをさせられて、ずっと一緒にメシを食べたが、あれは学生の人間性を見てたんだな。印刷所の従業員と思っていたアンちゃんが応援部の1コ下で、のちに味の素の役員になった奴だった。 月曜日か、JTの新しいテレビコマーシャルの記者発表資料の校閲をしていて、なぬっと思うことがあった。映画「きみの膵臓を食べたい」に主演した俳優、北村匠海(21)が「半分、青い。」のブッチャー役だった矢本悠馬(28)と出ているCMだが、匠海くんがプライベートでも仲の良い矢本くんの、撮影時のエピソードとして「矢本くんが引っ張ってくれたのがよかった」とコメントしているところがすごく引っ掛かったのだ。 いくら親しくても7歳も年下の奴が先輩を「くん付け」はないだろうと思ったのだ。で、担当者に「これがそのまま出ては匠海くんの人格が疑われないかな」と”くん”はまずいのではと指摘した。その話をゴチになった次女にしたところ、芸能界のこともちょっとは知っている彼女は「ジャニーズ事務所では、敬称は全部くん付け。新人タレントがベテランの東山をインタビューで東山くんと呼んだことがあり、雑誌に取り上げた時は下注にその旨を書いたことがあった」とのこと。 匠海くんがジャニーズ事務所所属かどうかは知らないが、先輩をくん付けで呼ばせるなんて、やっぱりジャニーズ事務所はおかしいよね。1年違えば犬の糞の業界で生きてきたから、俺なんか年下の奴(たとえ年上でも年次が下の奴)に、くん付けで呼ばれたら、張り倒すところだ。後輩の方が肩書きが上になっても、やはり、呼ばれる場合は、さん付けだろうなぁ。 |
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