2年前栃木県の新聞社を辞めた時、自費で名刺を作った。表の肩書きはA紙の元素粒子子、Kさんの「家事見習い」には負けるが「隠居志願」とし、裏にちょっと真面目な経歴と趣味など6項目を印刷している。その一つが「四人の中国語研究会会員」というもので、シャレの通じない人には「中国語を勉強されているんですか?」と真顔で聞かれるが、なに、四角い緑のジャングルで戦う麻雀のことだ。人間性を見るのに適しているのが、立ち技でゴルフ、座り技で麻雀と思っているのだ。 土曜日は夕方5時吉祥寺集合で人格・識見に優れたメンバーが集まった。このところ負けたところを見たことがない長老(73)、毎週のように「今週はいつ囲めますか?」とメールしてくる組閣幹事長のSくん(69)、広告のエース、てっちゃん(たぶん61)である。 新春の大国魂神社ショートカット参拝で、張り込んで大きな「当たり矢」を求めたあたりから、博打がまぁまぁ好調で、この日も出だしから2回トップ。その後もまずまずの出来で、いつものようにチップがなくなることがない。通常だとシンデレラタイムになると、誰かが「終電で帰ろう」と言うのだが、俺は大勝しているので「そろそろ止めよう」とは言い出せない。 未明になってもツキは持続している。いつまでやるのかなぁと思いつつ、ツモ牌に身を委ねていたら、ついに朝6時、長老が「あと半荘2回な!」8時前15時間の大バトルがようやく終了した。疲れからか長老の点数計算がなかなか合わず、時間がかかったが、長老も幹事長も広告エースも大敗、俺の独り勝ちである。 長老からの借りも返し、Sくん、てっちゃんにも「貸し!」麻雀の朝帰りは1年ぶりか。さすがに真っ直ぐに歩けない。電車の中でSくんは「座ると眠っちゃって高尾に行っちゃうから、立ってる」。 この大勝に生物学も行けるかもと、西国駅前のドトールでコーヒーを飲んで予習をし、立川のウインズに直行して中山記念などの馬券を買ってから自宅に戻って寝たが、メーンなど5レースの1着馬を当てる「WIN5」が、11年の導入以来の最高配当となる4億7180万円、的中者たった一人という荒れように(1着に来たのが2番人気、15番人気、12番人気、11番人気、5番人気の順)、どうにもなりませんでした。まぁ、人生ゼロサムだからね。 |
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