まだ竹橋の会社にいた十数年前、定期健診で血糖値が高いのが引っ掛かり、医務室から呼び出しを受けた。HbA1cの値が正常値をちょっと上回っていただけなのだが、権柄ずくの医者に「このままだと糖尿病になってしまうぞ」と脅されたので「こんなのひと月で治してみせる」とタンカを切った。 当時、日に3杯は飲むコーヒーに6cのグラニュー糖スティックをドバドバと入れていたのだ。1日18c。ひと月にすると480c。この砂糖の塊が体に入っているのかと思うと、なんぼなんでも多すぎると思い、ひと月コーヒーはブラックにした。するとA1cは正常値に戻った。ざまを見ろ!だった。 昨年暮れ、バイト先の定期健診で新橋のクリニックに行き、1月に戻ってきた検査結果を見て、これはヤバいと思った。HbA1cの値がなんと10台に乗っていたからである。正常値は6台。前年の検査結果の数値も8台で「要治療」と記載されていたのを見逃していた。 あわてて主治医の国立カバ院長のところに跳んでいくと、カバちゃんは去年の夏「久しぶりだから血液検査をしておこうか」と調べた検査のデータを引っ張り出し「あれ、この時も8台で高かった。こりゃ、見逃していたなぁ。薬でせめて7台に下げましょう」。で、メトホルミンという薬を処方された。 薬もさることながら、このところコーヒーに砂糖を入れ過ぎていたなぁと反省。3cのスティックを半分まで入れることにした。さらに寝る前にテレビを見ながら何かしらつまんでいたお菓子を全面的に止めることにした。体のホメオスタシスがちゃんと機能していれば、血糖値は下がるはずという確信があったのだ。不思議とお菓子がなくても支障のない2カ月だった。 そして、今日カバ院長のところに行ったら、A1cは7.8に下がっていた。ざまを見ろ!カバ院長は「無理に6台にすることはないが、もう少し薬を続けましょう」と言うので、「メトホルミンは下痢の副作用がきついんです。薬を変えてもらえませんか」。 で、淡紅色の「アマリール」という薬になった。こりゃ、名前が気に入った。俺のホメオスタシス(恒常性)は大丈夫機能しているということが判り、2カ月ぶりにすがすがしい気分なのである。 × × × × 今週の拙宅の花は「サムライ」という深紅のバラと白のスイートピー、それに「モカラ」という赤いランの一種です。なお、中国語の勉強会のため「明日休診」です。 |
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