毎朝楽しみにしていて見る番組はNHKの朝ドラ「なつぞら」だけではない。BSで「なつぞら」の直後の7時45分から放送している「にっぽん縦断 こころ旅」だ。昔は女たらしで鳴らした火野正平がチャリオにまたがり、クルーの5人で自転車で一列縦隊になり、視聴者の思い出の場所を尋ねる。 今週は山形県の巻で、きのうは鶴岡市の月山と鳥海山が見られる場所、けさは東酒田をスタートし、東京の視聴者が夏休みに行った祖母の畑を訪ねた。夕方7時からは「とうちゃこ版」という続編番組があるが、これはまだ見たことがない。 単に正平さんらがチャリを連ねてひたすらペダルをこぐだけの番組なのだが、沿道の景色、途中食事で立ち寄るお店の人との掛け合いが面白い。正平さんは今月70歳を迎えた。だから、坂道が続くとヒーヒー言う。で、誕生日の翌日には「今朝起きたらね、腰がコキコキいうんだ。これをNHK側からみると、俺をこき使うってことかな」。同行のスタッフがこのシャレに笑うと「俺、68歳くらいから、古稀になったらこれを言おうとずっと考えてたんだ」。 なにしろ、若いころは女性遍歴で鳴らした正平さん。「握手してください!」と駆け寄る女の子に「妊娠するかもよ」と声を掛ける。これが自然にすんなり受け止められる歳になったのだ。この前なんか、握手を求めるおっさんが「妊娠はしませんから」と言っていたなぁ。 きのうの鶴岡の巻は「三瀬駅」というのが出てきて、ここが故郷で、いまがんと闘っている文章教室の美人の教え子を思い出し「日本海がきれいだ」とメールしたら「地震で津波がこなくてよかった。きょうも治療で通院してます」と沁みる返事が来た。 来週の放送では秋田県を巡る。秋田は40代の半ばに支局長として2年半過ごした場所。どこを訪ねるのか楽しみ。正平さんのことだから、秋田美人の手を握っては、例のセリフを繰り返すんだろうなぁ。5人のクルーの他に、Bカメと称して、5人の隊列を遠くから撮影すカメラ部隊もいる。このBカメの映像も番組の魅力の一つなのだ。 |
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