先週のバイト休みの日、立川で映画を見た。お恥ずかしいことに今年になって初の映画。東京新聞の望月衣塑子記者（菅官房長官に食い下がることで有名）の新書「新聞記者」に触発されたという「新聞記者」である。平日の昼というのにほぼ客席は満員なのに驚いた。客層はおじいさん、おばあさんがほとんど。そこら中でけっこう話題になっているみたい。シンゾーくんの忖度政治にみんな腹の中で怒っているのではないかと思ったのだ。
主人公は日本人の父と韓国人の母の間に生まれた吉岡という東都新聞社会部の女性記者。これをシム・ウンギョンという韓国の若手有名女優が演じる。その相手を務めるのが外務省から内閣情報調査室（内調）に出向している杉原。これを松坂桃李。ある日東都新聞の社会部に「医療系大学の新設」に関する極秘文書が送られてきて……という政治サスペンス映画。
松阪の外務省時代の上司がこの大学の新設に絡んでいて、意に沿わない仕事との板挟みになり、投身自殺してしまう。その謎を吉岡が追う。そこに政権維持のための世論コントロールの仕事をさせられる松坂が絡み……というストーリー。
なにやらモリカケを思わせるではないか。内調で松坂の上司役となる田中哲司がいかにもという役人を憎々しく演じていて出色だった。当の望月記者は吉岡が原稿に悩んでいるときに背景に流れるテレビの討論番組に、元文部科学事務次官の前川喜平氏らとともに出演と言う形でスクリーンに登場する。
何でシム・ウンギョンが主演したのかというと、日本の女優に出演を打診したが、色がついてしまうのを嫌って、みんなに逃げられたらしい。まぁ、若手女優で女性記者の役に違和感のない女優は俺の知る限りあまりいないもんな。シムはちょっとイントネーションがおかしいところがあったが、かなり頑張ったと思う。
しかし、１年が半分たったのに、映画がこれ１本だけというのは、少々問題。でも、見たい！というのがなかったのだよ。 |
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