栃木の映像制作会社社長を退いたKさんの送別ゴルフコンペに参加したのは、ゴルフサークル「コーセンカイ!」の正会員、Kくん、Aくん、準構成員のHくん、同じく俺、東京から駆け付けた前会長、それに助っ人のI常務、K経理部長に、Kさんの8人。「コーセンカイ!」会長は残念ながら公務で欠席である。 コースは2年前、畑岡奈紗ちゃんが17歳で日本女子オープンを勝った名門、烏山城カントリー二の丸、三の丸コースだ。距離があるうえ、砲台グリーンだから俺のようなボールコントロールのできないプレーヤーは苦しい。俺は1組目でKさん、Aくん、I常務とのラウンド。 スタート前に一つ提案をした。野球少年だったI常務は軽く80台で回る腕を持つ。オナーは確実だが、そんな飛ばし屋の後にティーショットを打つのは辛い。で、Iくんは常に4番バッターということにした。そして、前日の練習ハーフラウンドで61の同スコアだったKさんと、ホールバイホールで1億円ずつ握ることにした。 前半の二の丸で53。58のKさんに4ホールで勝った。しかし、オリンピックは銀1つだけ。I常務は別次元のゴルフ(43)でニアピンは取るはパットは入るはでオリンピック独走状態。このコースは初めてというAくんはしっかり鉄のカンを完成させたが、56を叩いた。 後半の三の丸。奈紗ちゃんが2オンして優勝を手繰り寄せた池越え17番で、いい当たりがラフに入り見つからずロスト。10も叩いた。これが響き58。トータル百一匹ワンちゃんに猛獣のスコアとあいなった。Kさんとは後半チャラで4億円稼いだが、オリンピックはボロ負けでI常務の独り勝ちだ。 新ぺリアで行われた表彰式。91のK部長が優勝、87のI常務が準優勝。ハンデに救われ俺がなんと3位。Kさんが8位まで用意した賞金は6000両。3位でこんな多額の賞金は初めてである。おまけに全員に名前入りのボールマーカーと「雨ニモ負ケズ風ニモ負ケズ」と書かれたフォークの記念品を用意してくれていた。これはうれしかった。 Kさんには高級ゴルフシューズが贈られたが、あんなに賞金・賞品を提供してはかなり足が出たはず。加えてゴルフ場のご厚意で前夜の大宴会、宿泊費、プレー代込みで2万1000両。信じられない安さである。台風が熱帯低気圧に変わり、ほとんど降られなかったのは、参加した8人の日頃の行いのせいでは、絶対に、ないな。 |
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