アルコール分解酵素の少ないタチだから、酒はひと月くらい飲まなくても大丈夫な俺だが、酒のつまみは大好きなんである。マンション管理組合の理事会が午前9時から3時間あったこの前の日曜日は、夕方4時から反省会と称して近くの居酒屋で、理事手当を使ってしまおうという恒例の呑み会が開かれた。 定刻に出向くと奥にお酒大好きという行動派の理事長が待っていた。「若い人は出張とかデートとかできょうは2人だけかも」と、日本酒の冷を頼む。俺はウーロンハイだ。肴は刺身の三点盛り、枝豆、きゅうりの梅和えと俺が仕切る。話はあっちへ飛びこっちへ飛び、俺はもっぱら聞き役である。2時間が経過して前理事長がやってきた。隣の席の夫婦者は駅前で流行っている八百屋を経営している方だった。ここで肴にシラスとわかめのサラダ、肉野菜炒めを追加。昭和21年生まれという店主に「50代ですか?」と聞かれ「とんでもない」。 4時間半が経過し、理事長は冷5杯、俺ウーロンハイ2杯。つまみも食べ尽くしたところで、美人ママに「お会計」。完全に割り勘負けではあるが、その分シラフでは聞けない話も聞けた。たとえば理事長の七夕生まれの一人娘の名を「夕香」ということなど。 ところで、俺が今一番食いたい酒のつまみは、ゴルフの全英女子オープンで優勝した渋野日向子(20)がラウンド中、かじっていた「タラタラしてんじゃねえよ」である。あと数ホールで決着がつくというのに、渋野がこれをかじっているところが大写しとなり、製造元のよっちゃん食品工業(本社・山梨県中央市)には問い合わせが殺到したらしい。 1963年に創業され、いまや従業員320人を数えるこのイカ加工、駄菓子メーカーは、創業者の金井芳雄氏の幼少時の愛称「よっちゃん」を商品名にしており、金井氏が愛車のロールスロイスに「よっちゃん」のキャラクターを描いたことでも有名になったのだとか。 渋野が好きな駄菓子を聞かれて「なんじゃろ、なんじゃろ、よっちゃんイカ」と答え、俄然有名になったこのメーカー。「渋野選手がユーザー様だったことを大変うれしく思う」とのコメントを出した。注文が殺到しているから、1袋50円の駄菓子だが、当分、俺の口には入りそうにないな。 × × × × × あすは竹橋の会社関係者によるゴルフの真のチャンピオン大会出場のため「明日休診」です。最高気温35度とか。大丈夫かなぁ。 |
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