国立の音楽茶屋「奏」で行われた最近のライブで、一番脳みそに刷り込まれた曲は、8月中旬の「世界の片隅で弦を弾こう会」で、三味線やギターに交じってバラライカを弾いたIKUWAさんが作詞作曲した「有給休暇」という歌だ。正式なタイトルはもっと長く「交響曲第2番『就業規則』第6章アルバイト第4節『有給休暇』」である。♪アルバイトだって、半年ちゃんと勤めれば、しっかり当たる年5日の有給休暇。さあさあどこに行こうかな。シベリア横断鉄道は無理でも……♪という歌詞である。 全く、働き方改革というのはありがたいもんで、俺のような業務アシスタントという名のアルバイトにも、半年勤めると年5日の有給休暇がしっかり当たる。バイト先はテレワークとかフレックスタイムなど、かなり熱心に働き方改革を進めていることもあって、直属の上司が「有給をちゃんと取ってください」と言う。 それできのうの月曜日は出勤日ではあったが、府中病院での3カ月に一度の眼科検診が入っていたため、半月ほど前から「ここで有給を取ります」と宣言していた。月初というのは校閲作業が月の中では”農閑期”なのだ。昨秋、加齢黄斑変性の兆しあり、府中病院に紹介状を書きますと近所の眼医者に言われ、3カ月に1回、病人のマネをしているのだが、マネをしているうちに右目で格子模様を見ると、線がゆがんで見える度合いが進んでいるように思う。エスカレーターの足元の縦の線が以前に比べると真っ直ぐには見えなくなった。歳は取りたくないね。 美人女医さんは「そう進んではいないけど、進むようなら注射します」と恐ろしいことをサラリと言ってのける。気分はよくないなぁ。それで午後は今年2本目の映画を見に行こうと思い立った。インターネットで調べた上映時間は午後5時半からである。で、新宿まで出張り映画館に着くと、5時半からの回はR18のためか、女性専用回なのであった。これにはどっと疲れた。 しかたがないから、新宿のなじみの珈琲店でスポーツ新聞に目を通し、西口の大きな本屋で気になっている文庫本を探したが見当たらない。で、金曜日の芝刈りで3個もなくしたゴルフボールをゴルフショップで入手しただけの有給休暇新宿往復であった。 |
|