俺の住んでいるマンションのある町内では毎年9月の土日、地区の公園で「こどもまつり」というのをやっている。神輿が出て何軒かの模擬店が出て、最終日にはお菓子のバラまきがある。地区の実行委主催で今年37回目になり、今年はこの前の土日に行われた。 今のところに住むようになって14年になるが、これまでは300円の寄付をするだけで、まつりを見たこともなかった。しかし、マンション管理組合の役員になった以上、知らん顔というわけにはいかなくなった。300世帯が住むマンションだから、裏方の人間の派遣と多額の寄付金を期待されているのだ。 ウチの管理組合がことし担当したのは綿あめの模擬店(土日4人ずつ)と受付(同2人ずつ)、総務(同3人ずつ)の仕事である。俺は土曜は竹橋の会社関係者によるゴルフコンペの幹事長なので、8月の臨時理事会の際、「土曜は手伝えないが、日曜日は1日綿あめをやります」といち早く手を挙げた。 日曜日役員集合時刻の午前9時に公園に行くと、左隣の焼きそば、焼き鳥、右隣のかき氷、スマートボールが既に開店準備を始めていた。綿あめはザラメを円形の器械の真ん中の穴に入れ、そこをグルグル回転させると蜘蛛の巣のような綿あめが出てくる。これを割り箸でからめ取って作るのだが、商店街のおじさんに教わって試しにやってみたが、俺は麻雀以外は脳梗塞の後遺症で右手がうまく使えないもんだから、割り箸をうまく回せず、すぐダマになってしまう。で、若手理事のアンちゃんと植栽担当のおばさん理事に綿あめ作りは任せ、呼び込み役に徹することにした。 土曜日は280個出た綿あめ。日曜日は195個までいった。地域の子どもたちだけでなく、市内の別の学区の子どもたちも大勢やってきて、まつりは悪いもんじゃないことを実感した。若手理事のフィアンセが神戸からやってきて綿あめを買っていったと聞いたので、公園内を駆け回りそれらしき女性を発見。「せっかくの連休にごめんね」と声を掛けたのがハイライトだったか。 日曜日は午後4時におまつり終了。そのあとは片付けに参加し、5時からは打ち上げの酒飲み。来年はもっと仕事をやらされそうだが、子どもたちの楽しそうな顔を見ていると、そういやな気はしなかったね。 |
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