国立のびよういん「メッセ」(びょういんに非ず)に通い始めてもう30年近くになる。音楽茶屋「奏」の常連で、自分もバンジョーを弾く邦男ちゃんに「床屋さんで深剃りされるのがいやで」とこぼしたら「じゃぁ、ウチに来なよ」という。なんとバンジョー弾きで美女が大好きな邦男ちゃんは美容院の腕利きマスターでもあったのだ。 95年に秋田に出稼ぎに行ったときには「髪はどうしたらいいかな」と相談した。すると「外装があまりピンクっぽくない美容院を見つけて行けばいい」。かの地では支局行きつけのスナックのママの姪っ子がやっている美容院に2年半通ったのだった。98年に東京に戻ると、今「メッセ」をやっている知ちゃんが店を手伝っていた。それで2001年だったか、邦男ちゃんは八王子でやはり美容院をやっていた妻の明美ちゃんと長野は八ヶ岳の麓に移住したのだった。「メッセ」は知ちゃんとその旦那の大塚くんが引き継いだ。 邦男ちゃん夫婦はかの地に仲間の協力で立派な二階家を建て、農作業とアルバイトの日々。その邦男ちゃんの古稀と明美ちゃんの還暦を祝う会が15日の日曜日夜「奏」で開かれた。サックスの巨匠、宮野さんご夫妻、大塚くん夫婦、明美ちゃんの店で働いていたお姉さん夫妻とせがれ、邦男ちゃんが大好きな美人画家のゆきさん、邦男ちゃんのバンドで歌とアコーディオンを弾いていた女優のあきらちゃんらが集まり、「奏」の幹生ちゃんが腕によりをかけた料理に舌鼓を打った。 俺はこどもまつりの打ち上げで酔っ払い、焼きそばでお腹がいっぱいだったが、意地汚くおいしい和食系のお惣菜に次々に手を出したので、腹が妊娠9カ月になってしまった。明美ちゃんに逢うのは十年ぶりだったが、いい感じに髪が白くなっていた。邦男ちゃんは頭部の色艶もよく元気そうだったなぁ。 八ヶ岳にはもう15年も前に1回お邪魔したことがあるのだが、「いい温泉も近くにある。ぜひおいでよ」と邦男ちゃん。我が友で8年前に亡くなった赤司のカミサンが諏訪湖畔に開く喫茶店と陶芸工房の見学がてら、八ヶ岳を再訪するのもいいかなと思ったのだ。 × × × × 今週の拙宅の花は真紅のバラ「サムライ」とごく淡いピンクのバラ「グランオマージュ」、それに淡いピンクのライスフラワーです。 |
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